正常性バイアス2021

なんでガジェットってこんなに修理しにくいの? わざと? 財布にも環境にも悪いのに…(gizmode)

・修理できないために埋め立てられる「電子ごみ」が社会問題に
これは、消費者にとってはウザくてコストがかかるだけという問題ではありません。環境への影響もとてつもなく大きいんです。


ググる前に妄想せよ!元NHK_PR1号の「面白い」発想法(Diamond)

・複雑なアイデアより、シンプルなアイデアのほうが課題をストレートに解決してくれるものだ。しかし、それがあまりに鮮やかなときには、一度疑ったほうがいい。なぜなら、作り手が自分に酔っていて、思った以上に受け手に伝わらないことがあるからだ。作り手が「これは画期的なアイデアだぞ」「上手いこと言ってやったぞ」などと感じているときは、案外失敗している。


仕事のできない人は「アート」の価値を知らない(東洋経済)

・私たちは「正解を速く正確に出せる人」を「優秀な人材」と考える強い傾向がありますが、それは「問題が過剰で正解が希少な社会」において形成された一種のバイアスなのだということを忘れてはなりません。


世界はすでに、各国が「利己的」にならざるを得ない危険な状況に陥っている(Diamond)

・自由主義経済による国際秩序の基礎には、地政学的な下部構造があるということ。言い換えれば、グローバル化は自然現象などではなく、グローバル覇権国家が自由主義的な経済秩序を構築することを志向した結果なのだということです。
・TPPは、オバマ大統領自身が横浜で開かれたAPEC首脳会議で明言したように、アメリカが輸出を倍増させることで国内の雇用を増やすという戦略の一環だったんです。オバマにとってのTPPは、他国の雇用を奪うための、一種の近隣窮乏化政策だったのです。


プロと同じレベルで稼ぐ「素人」たちの"共通点"(東洋経済)

・昔は、一定の訓練を受けた人たちのコミュニティーでしか共有されていなかった有益な情報が、インターネットの出現で情報がオープンとなり、誰でもアクセスできるようになった
・専門的な施設や組織に関わらずとも、スマホを使うことで、プロに近づく技術を身につけることは、誰にでもできるのだ。


鬼滅の刃は「本当うまくやった!」でも“限界”と語る真意とは ーー富野由悠季監督に聞く、アニメ業界の「現在と未来」(livedoor news)

素人さんにとって楽しいツールとしてTikTokみたいなものがある。そういったツールで、あれだけ動画で遊ばれちゃうと、数に関してはもうプロが追いつかない
・根本の部分で身についていない、物事を理解していない、ということをどういう風にして学習するかっていうと、やっぱり“根本のことを押さえられる”のと、“技術に対応していくだけのもの”は本当に違うことなんです。


突然はじまったロバと老夫婦の話(トヨタイムズ)

・要は「言論の自由」という名のもとに、何をやっても批判されるということだと思います。
最近のメディアを見ておりますと「何がニュースか?は自分たちが決める」という傲慢さを感じずにはいられません。
「一億総ジャーナリスト」と言われるくらい誰もが情報を発信できる時代です。
情報によって人を傷つけることもできれば、元気にすることもできると思います。
大切なことは、「その情報を伝えることによって、何を実現したいのか」ということだと思います。
もっと言いますと、「どんな世の中をつくりたいか」ということです。


「クルマを走らせる550万人」の意味するところ ~ 自工会のCMが問いかける重さ(YahooNews)

・電気自動車は、排気ガスを排出せずに走行するため、確かにその時点ではクリーンで環境にやさしいというイメージを持つ人が多い。しかし、実際にその生産から、廃棄までを考慮に入れた場合、ガソリンエンジン車に比較して、本当に二酸化炭素排出量が少なく、環境にやさしいのかという問題がある。
・次世代産業、ベンチャー企業、起業家育成など華やかに見える分野も、もちろん重要である。しかし、今現状のコロナ禍による世界経済の停滞とその中でも自動車産業の競争激化を見据えれば、現況の日本の自動車産業をどうするかという問題は、日本経済を左右する最重要課題であることに気づくはずである。


「脱ガソリン車」を急ぐと、自動車業界が電機業界と同じ轍を踏む理由(Diamond)

・トヨタ自動車やホンダといった日本メーカーが、これまでハイブリッド車に力を入れてきた理由の1つは、電気モーターに内燃機関をセットにすることによって、複雑でインテグラルなアーキテクチャを自動車の製品開発に残すという、技術優位性の延命策でもあった。
・日本の自動車産業にとって怖いのは、急速なEVの普及が自動車の製品アーキテクチャを急速に変化させ、モジュール型の製品にしてしまうことである。デスクトップPCやデジタル家電などはモジュール型アーキテクチャの製品の代表例であるが、どれも標準的な部品の組み合せによって誰でもつくることができる製品になったので、新規参入企業が増え、価格競争が激化し、あっという間にコモディティ化に陥ったのである。
エレクトロニクス産業の失敗の轍を踏まないためには、内燃機関からEVへのシフトはある程度慎重に行う必要がある。少なくとも、日本の主要自動車メーカーがEV化しても競争優位を維持できるような体制づくりができるようになるまで、ガソリン車という既存製品のビジネスが「キャッシュカウ」となって利益を出し続ける必要がある。
ガソリンだけが石油製品ではないという問題だ。ガソリンは原油を精製することによって取り出される石油製品の1つだが、同時に原油からは産業用に使われる重油、ディーゼル車に使われる軽油、家庭の暖房などに使われる灯油、家庭の調理器具やお風呂に使われるLPガス、プラスチックなどの化学製品の原料となるナフサなどが精製されている。

文化とは2

臨時夜行快速「ムーンライトながら」運転終了へ 「大垣夜行」から長い歴史
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ブルートレインに続いて夜行鈍行列車という文化もついに消えることになった.写真のような景色が繁忙期の夜行鈍行列車で見られたものです.このような猥雑な情景は文化に満たない,という捉え方もあるだろう.夜行列車にはブルートレインを頂点として,底辺を支える鈍行までのレパートリーがあり,その底辺での情景である.

文化足り得るには,それを保全する周辺技術を有する人々がいて,異なる世代に経験を共有する継続性を有し,一回り時代が経ったときに振り返って精神の涵養に正に寄与したと思えることであろう.

その観点で考えたときに移ろいなデジタル時代が生み出したものは,ネットというプラットフォームでちっちゃい自己主張をしあうカルチャーを提供しているに過ぎない.

新しい技術が生まれることで旧来の文化を失うということは繰り返してきた.それは新しく生まれるものが,前世代の文化と継続性がなく,文化と言えるほどのものでなくカルチャーに過ぎない場合,文化をひとつ失ったということになるのではないかと思われる.鉄道に関連する一度は失った文化を失うに代え難いと気づき取り戻した例は蒸気機関車の運転復活であろう.一度失ってしまうとその文化を取り巻く技術も失われ,回復するのが困難になる.それが本当にその文化を失った状態である.

文化を守るには,支える側もそれなりの覚悟が必要である.その文化の周辺技術を維持するために工数がかかっている.新しい技術はそれを省人化できることが開発目標であることが多い.しかしそれは先進国にならなければ作ることの出来なかった品質や安全といった工業製品やインフラや雇用といった生活レベルを,省人化という生産技術を失う方針のもと賃金を含め後進国のレベルに自ら落ちていくことに繋がり,そのコスト重視が貧困のグローバル化に至らしめることも気づくべきである.貧すれば鈍する,文化を失うということはそういうことである.

後悔後を絶たず、後悔役に立たず、後悔先に立たず

思考しない時代

ゲッペルスの人々が思考しないことは、政府にとっては幸いだという言葉がある.20年から続くコロナ禍は近代の拡大路線という資本主義の課題を白日に晒した事変であることに異論はないであろう.その観点で考察された21年元日に公開された記事を引用する.

「炎と猫と資本主義」に見る「2021年欲望の行方」(東洋経済)

・「人が選択するよりデータに基づく選択のほうが正しい」「AIに人生の目的を設定してもらうほうが楽だ」
・モノの生産を主軸とする工業化の後にやってくる経済の潮流について語られ日本のビジネス論壇でも話題となっていたが、その引き起こす変化、与える影響の大きさが、今切実なものとなってきているということだろう。

自然科学的にはデータに基づく選択が合理的だが,感情がある人間が操作する経済ではデータに基づかない判断が答えとして選択されることが往々にしてある.デジタル化後一人ひとりにちっちゃい自己主張の場が与えられるに至って,未来のことより今多くのいいねを取る欲望が選択されるようになり,引き起こされた影響が顕在化するまで先送りされる傾向が顕著になっている.

公安担当だったジャーナリスト・青木理氏がみた菅政権の本質 「戦後初の警察官僚に牛耳られた政権だ」(AERAdot)

・説明したとき以上の自粛や萎縮効果が期待できるからです。これは統治者にとって好都合でしょう。
・為政者の振る舞いは、中長期的に見ていくと官僚組織はもとより、この国の社会から活力や創造性を失わせていくことに僕たちはもっと危機感を抱くべきです。異を唱えれば人事的な制裁を受けかねない官僚組織からは闊達な対案やアイデアが出てこなくなり、さまざまな専門的見地から政治に異論を唱えるべき学術会議のようなアカデミアも萎縮傾向を強めていきかねない。社会全体に忖度病が蔓延していく。人事権は大きな政治権力ですが、こうした使い方をしていると組織や社会はますます沈滞します。

インターネットというちっちゃい自己主張の場が一般に与えられたことで,多くの支持を得るためには迎合的な内容が好まれることになった.それが長いものには巻かれろ,ということにつながる帰結ではないだろうか.

「詐欺やだましの分析」を経済学が苦手な理由(東洋経済)

・経済学は通常、自由な競争市場が「うまく」機能している状態を記述する――。
・こうした人間的な弱みの副産物として、人々はだまされる。それが人間というものかもしれないけれど、でもそれは経済学講義に登場する様式化された人間もどきとは違う。そして人々が完全ではないなら、こうした競争的な自由市場は、単に人々が求め欲しがるものを供給するための競技場にとどまらないものとなる。
・その理由は、そうすることで現代経済学が内在的に、欺瞞と詐術を扱うのに失敗するからだ。人々の単細胞ぶりとだまされやすさは、見て見ぬふりをされている。

どのような学問も定常状態を記述するのは得意である.自然科学では熱力学が該当する.難しいのは過渡現象を記述することだ.19年末のコメントでも記述のよう日本にとっては震災以来の国難=過渡現象となったが,今回のコロナ禍が異なるのは全世界的な事変であることである.どの国も国内のことで手一杯であるがゆえ解決方法として国柄が垣間見え,日本もその傾向が見られる.すなわち自分で決められない,ということである.それがゆえに,決めているようなふりをする政権が好まれるのであろうか.その点でゲッペルスの数々の言葉は人の心理をよくついており,経験の積み重ね(連続性)を否定すると時代は繰り返す,ということになるのであろう.工業製品では不良品こそ宝の山,という考えがある.格言で言えば人の振り見て我が振り直せ,というのが近いのではないだろうか.他の誰でもない自分の頭で考えなくてはならない.現代社会はその反対の,長いものには巻かれろ,が時代となっている.グローバル化はプレーヤを増やすことで右肩上がりの経済の継続を保つ方法として生み出されたものであるが,地球という閉鎖系ではいずれ行き止まりになる.自然科学をベースに考えると,駆動力は太陽と地球が貯金したエネルギーしかないからだ.

2ちゃん創設者が危惧する「日本人の働き方」(東洋経済)

・中国や韓国の電機メーカーは、その多くが日本の技術を下敷きにして成功を収めたわけです。 もちろん、それは責められることではありませんし、「裏切られた」などと恨み言を言ってもどうにもなりません。
まずは、「日本の現状」をきちんと理解すること。そして、これから世界でどう存在感を出していくかを考えていくべきなのです。

結論はこのコラムであろう.グローバル化,デジタル化を急激に進めたがゆえに,映画白虎隊の”時の流れがもう少し緩やかであったら”,ではないが究極の資本主義が社会を牛耳っている物を大事にしない飽きっぽい時代の工業製品は設計寿命が短く,シリコンやリチウムイオン電池というゴミ,熱力学で言うエントロピーを大量に排出している.先進国の没落を推進する行動を一人ひとりが思考しないまま今の楽しさをとった結果が急激に現実として現れるため,現状を客観的に見ている人から順に諦め,が蔓延するようになる.昨年末のトヨタ社長のEV化への懸念表明というのは,環境問題というよりデジタル化で雇用を失った家電メーカの例を踏まえての発言と見ることもできるはずである.日産がEVリーフを出して10年になるが,トヨタがEVを出さないのは技術的に日産に遅れているからだろうか?先進国にならなければ作ることの出来なかった品質や安全といった工業製品やインフラや雇用といった生活レベルを,省人化という生産技術を失う方針のもと賃金を含め後進国のレベルに自ら落ちていこうとするコスト重視なデジタル化がもたらしていることを思考しなかった一人ひとりが貧困のグローバル化の犠牲者になっていくのだろう.

後悔後を絶たず、後悔役に立たず、後悔先に立たず

正常性バイアス2020

「新興国だから遅れている」は過去の話。テック全盛社会は世界中の「手を動かした者」に富をもたらす(FINDERS)

・インターネット以前は国境をまたいだ人々、たとえば日本人とタイ人とは全然違っていたのですが、今は「クラブDJ」「ハードウェアスタートアップ」などを取り巻く文化やエコシステムがどれだけ進化しているかどうかの違いが、国境よりも大きな違いになっている。
自動車や飛行機のエンジンが作れる国になるには数十年におよぶ蓄積が必要ですが、IoT機器やAIなどの開発はそれらと違い、この数年で発展したものです。


Go Toなどの善意の政策が悲惨な結果を招いてしまう「日本的な勘違い」(Diamond)

・日本の国民は「何かよくわからないけど、えらい政治家センセイたちが必要というから必要な政策なんだろ」と思っているうちに、知らない間に「地獄への道」をアクセル全開でつき進むゴーカートに乗せられている、というパターンが非常に多いのだ。
・太平洋戦争の時代まで遡って日本の近代史を学べば、政府とマスコミが「これが日本のためになるベストな政策なのだ」と胸を張っているときほど、立ち止まって慎重に検証をしなくてはいけないというのは明らかである。「我々は絶対に間違っていない」と叫びながら「地獄への道」を突き進むというのが、日本の典型的な負けパターンだからだ。


嬉々として「一億総下請け国家」に突き進む日本人の末路(現代ビジネス)

・われわれ日本人が真に直視すべきは、この10年間、数々の「無料で便利」なサービスをいわば先行投資として、GAFAが世界中から「広告費という税金」を巻き上げる構造を粛々と作ってきたという事実だ。
・かつての「帝国」は、未開の領土と先住民・奴隷などタダ同然の労働力を求めた。しかし21世紀の「帝国」は、もはや物理的な資本をほとんど必要としない。日本は知らず知らずのうちに、彼らのための「一億総下請け国家」になりつつある。


コロナ禍で急増「自分を監視したい人々」の怖さ~世界は全体主義に巻き込まれようとしている(東洋経済)

・中国では社会信用スコアが普及して、個人のさまざまな行動がスコア化されていますが、問題はむしろ、中国に限らず、人々がああしたことを喜んでやるかもしれないということです。
・学ぶことによって人は楽しむことができるようになるんだと。当時は資本主義の現状に対して、これが唯一、自分で希望を持てた方向性だったし、今も考えは変わっていません。ただ、そのように述べるだけでもダメかもしれないとは思っています。今は文化産業ですらない、SNSのようなプラットフォームの上で、情報を消費している段階です。文化産業批判を出発点としたのではもはやメッセージが届かなくなっているかもしれない。
・インターネットはある意味で情報の過激な民主化でした。誰もが情報を発信でき、誰もが情報を受信できる。しかしそれによって、信頼できるものかどうかという情報の価値のランクは一挙にフラット化され、誰が書いたかわからないブログ記事と、出版社の編集と校閲を経た書籍の違いもあやふやにされるようなことになった。


あの抵抗がなければ日本は分断国家になっていた(JBpress)

・「希望的観測」とは、「そうあってほしい」とか「そうだったらいいな」という「希望」に基づいて判断を行うことをいう。確実な証拠があるわけでもなく、そのために何か具体的なことに取り組むというわけでもない。
・人間には、自分自身が痛い思いをしないとリスクに備えようとしない傾向がある。希望的観測をもつことなく、自分の身は自分で守らなければならない。これは日本人にとっての「常識」としたいものなのだ。だが、残念なことであるが、どうも日本人は健忘症のように思えてならない。


IMFが衝撃予測、日本の転落は残念ながら本当だ(JBpress)

・ここで示されているように、もし日本のGDPが大幅に減少すれば、十分な税収を確保できず、年金や医療など社会保障費もカバーできなくなるだろう。
・日本企業は、自身が生み出す付加価値に対して従業員の数が多すぎるため、これが生産性を大きく引き下げている。企業のIT化を進め、業務を効率化すれば、余剰となった人材を他の生産に回すことができる。


「日本はソフトな独裁国家」天才哲学者マルクス・ガブリエルが評するワケ(Diamond)

・フェイスブックが存在する前は、写真のアップなんてしようとも思わなかった。フェイスブックがなかったからです。恐らく写真を撮ることすらなかったでしょう。家族のアルバム用には撮ったかもしれません。それが、今や人々はフェイスブックのために写真を撮っている。これはつまり、人々がフェイスブックに雇われているということです。フェイスブックのために、文字通り働いているんです。


「今さえよければそれでいい」社会が“サル化”するのは人類が「退化のフェーズ」に入った兆候(文春オンライン)

・“サル化”というのは「今さえよければそれでいい」という発想をすることです。目の前の出来事について、どういう歴史的文脈で形成されたのか、このあとどう変化するのかを広いタイムスパンの中で観察・分析する習慣を持たない人たちのことを“サル”と呼んだのです。
・実社会で、固有名で発信した場合には相応の社会的制裁を覚悟しなければならないことでも、匿名でなら、責任をとるリスクなしにいくらでも下品になることができる。だから、これまで抑制されてた下品さが噴出してきた。下品な人間の比率そのものは時代によって変わりはしません。別に日本人が全体として下品になったわけじゃなくて、これまで隠れていた下品な人間が可視化されただけなんです。


今の日本、寅さんだったらどう思うか…日本人が怒らなくなった理由(現代ビジネス)

・スタジオジブリ・プロデューサーの鈴木敏夫は、今回の「男はつらいよ」を観て、「今はどう考えても居場所がない。そういう寛容さが失われてしまった。(中略)この50作目は寅さんの居場所がなくなっちゃったことに対する怒りの映画だ」
・メディアも、あきらめ悪く、政治に潜む「恐ろしさ」を語り、「作戦」を練り続けなければならない。あきらめてしまった先には、「去勢」された社会が待っているだけだ。


「ノーベル賞は過去の栄光」――三菱ケミカルHD小林喜光会長が語る「日本が“2流国”に転落しないための処方箋」(ITmedia)

GAFAや中国のIT企業が経済や人々の暮らしを大きく変えているのは間違いないですし、その時価総額は、ノーベル賞の有無に関係なく急増して、4社だけで東証一部上場企業全体の7割にあたるほどになっています。
日本は敗北を自覚して「技術後進国」になったのだと認識すべきです。「中国や台湾と比べれば先進国だ」などと言っている場合ではないのです。
・技術の立ち遅れに対する強い懸念が印象に残った。世界が注目している先端技術では、中国とはもはや周回遅れとまで言われるほどに差がついた日本だが、まだ望みは捨てられない。何とか若い人材に資金とチャンスを与えて10年、20年後の起死回生を狙ってもらいたいものだ。さもなければ、資源がなく人口も減少に向かう日本は技術立国どころか、先進国ではない「2流国」に転落してしまうかもしれない。


トランプ氏が理解しないグローバル化の「内実」を語ろう(GLOBE+)

・工場が閉鎖される、というようなわかりやすい形では起こらない。一人ひとりの消費者が電話をアイフォンに買い替えたとき、誰も社会や経済を根本的に変えようなどと思ってはいませんでした。しかし、皆がその購買行動を選んだことで、巨大な変化が起きた。同じようなことがこれから起こるでしょう。
・世界を変えたここ数十年のグローバル化の内実は、G7などの先進国経済から、「知識」や「ノウハウ」が中国などに移転したということなのです。かつてのようにモノとモノとを互いにやりとりする貿易ではなく、先進国から一方的に知識が輸出された。トヨタのような企業が、企業が独自に持つ技術やノウハウを、発展途上国の工場に持ち込み、賃金の安い労働者を使って部品などをつくる。いまや製造業は、高度な技術・知識と安い賃金との組み合わせのもとでおこなわれるようになったのです。


グローバル化とロボット化は「雇用の危機」を深刻化させるか(Diamond)

・グローバル化と技術の進歩(自動化)は雇用や経済社会を大きく変えてきたが、これまでは、ある雇用が失われても、新たな生産やサービスを担う仕事が生み出されてきた。だが2010年代から始まった「第三の大転換」では、グローバル化や技術進歩の速度が早すぎるために、そうした“好循環”が生まれないという。
・「第一の大転換」は単に化石燃料による動力革命だけではなく、同時に原料革命であり、人類は木材に代わるプラスチックなどの資材を確保したことだ。そして、現在は、化石燃料を燃やし続けることやプラスチック生産をし続けることが、地球規模で成長の限界をもたらすことが明らかになってきた。


「海外を引き合いにだして日本を語る」が日本で嫌がられる理由(現代ビジネス)

・ここで気になるのが、「出羽守」は主に、「欧米賞賛」と同じ文脈で語られることだ。いわゆる途上国についてだれかが発信していても、「出羽守」と批判されることはまずない。つまり、「進んでいる」といわれがちな欧米を引き合いに出されることにより、相対的に「日本が否定されている」と結論づける人が多く、だから腹が立つのだと思う。


中国は本当に特殊なのか? 揺らぐ「民主主義と市場経済」の優位性(現代ビジネス)

・IT革命が始まった頃、これによって社会がフラット化すると考えられた。それまでの大型コンピューターからPCになったので、個人でもコンピュータを使えるようになった。また、インターネットは、世界規模での通信をほとんどゼロのコストで可能にするものであった。このため、大企業の相対的な地位が低下し、個人や小企業の地位が向上すると考えられたのだ。


富野由悠季が語り尽くす、技術の残酷さと「GAFAに対する違和感」(現代ビジネス)

・いまの技術者の世界では、知識はオープンにするのが当たり前なのかもしれないけど、それには落とし穴もあるということを彼らはどこまで考えてるのかなこういうことは世間では誰も言わないですね。
・なんというか、現代人の物の考え方というのは、自然から学んでいたこと、つまり動物として持っているはずの体感みたいなものを全部おざなりにしたところで、あらゆるものがクリーンになればいい、と思っているようで……その感度の悪さね。悪さというより、劣化していると感じます。
・五重塔のように千年残る、残す価値があるとは思えません
それが要するに近代的だとか、進歩だとか、発展だとか思っているその感度が、僕からすれば「鈍くなってるよね」と言うしかないと感じるのです。


日本人が直視できない現実、アジア人観光客が訪日するのは「ただ安いから」(Fintech)

・結局、日本人はアジアをバカにしていたんだと思います。だからこそ、アジアの国々が自分たちにキャッチアップするとは思ってもみなかった。昔も今も、日本人は欧米(白人)にコンプレックスを持ち、それを「自分たちがアジアで一番」という自尊心で埋め合わせてきた。経済人にしても、中国の爆発的な経済成長をちゃんと理解していたのはユニクロの柳井さんなど、ごく少数だけですよね。
・実はこれは日本だけではなく、先進国を中心に世界中で同じ現象が起きています
・普通の人間にはそんな残酷な現実を受け入れることなんてできませんから、必死になって「自分は悪くない」という説明を探すわけです。そうするとポピュリストと呼ばれる人たちが、とても都合のいい理屈を持って現れる。


デフレが深まり貧困化する日本を憂う(商業界)

・来店客には外国人も目立つが、大多数は家族連れや主婦など日本人だ。「タカハシ」を見ているとしまむらが裾値を切り捨てようとしているのは自殺行為に思えるし、日本は貧乏になったのだとひしひしと実感される。
良識ある誰かが止めるに違いない、と誰もが思い過ごすうちに取り返しのつかない終幕へと事態は急転する企業も社会も国家も、そんなデッドエンドに差し掛かっているのではないか。


一億総中流時代と呼ばれた「あの頃の日本」を思い出せるか?(幻冬舎)

・製造業がグローバル化する一方、経済・金融もグローバル化が進み、世界経済が密接につながったことで、グロ―バル経済へのインパクトの大きさという意味で、主役はモノからのマネーになりました
・誤解を恐れずにいえば、デジタル商品は誰でもどこでも作れます。アナログ時代は、まさに日本の得意芸であるモノづくりに圧倒的な優位性があり、外国との差別化にもなりました。匠の技とQCサークルなどの品質改善活動は、他の国では簡単には真似できないものでした。
・また、重要なのは、複数のデバイスを組み合わせるモジュール化が進み、そのモジュールをブロック玩具のように組み立てるだけでモノづくりができるようになったことです。このような製品の生産では、いかに安くモジュールを調達できるか、いかに安い労働力で組み立てられるか、いかに速くつくれるかが競争要因になります。


書店が消えるのは文化が消えること(YahooNews)

文化が消えていくということは、「何も考えなくても良いのだ」ということで、知的水準がどんどん劣化していくことになります。


パナソニックが液晶パネル終息。「日本のディスプレイ産業」を振り返る(インプレス)

・「規模の経済によるビジネス環境の激化」は見えていたはずだ。こうして俯瞰すると、2000年代末にもっと適切な手が打てていれば、未来は違ったのではないかとも思える。


コロナ禍で考える戦後日本の構造的弱点(YahooNews)

・米国は食べきれないほどの食料を送ってくる。そのため国民は農業することを忘れた。戦前の日本軍は島民と共に農業をしたが米国は違う。そこが怖いと。
・日本の人口問題は八方ふさがりとなり、それが新領土獲得の「大東亜共栄圏」思想を生む。そして「産めよ増やせよ」の掛け声とともに満州への移住が奨励されたと米国は考えた。


世界経済はいったいどうなっているのか(Newsweek)

・これは1929年の大暴落から、1930年代の大恐慌までタイムラグがあるのと同じだ。日本の1990年代もそうだが、金融バブルが崩壊しても、実体経済は勢いが残っており(これは良くないことだが、不況の傷を深く大きくする)、すぐには崩壊しない
・国債バブルが起き、それが持続しているのが今である。ここで国債バブルが崩壊すれば、世界金融システムはもう一度崩壊する。
・したがって、世界経済を救うためには、日本の財政破綻からの日銀の信用喪失、そして、円の価値の喪失が先に起きて、ドルの崩壊を抑制するように、米国が方針転換して、財政も金融も抑制的になることが、望ましく、日本の破綻が望ましいかもしれない


さらば原発 庶民が電気を使えなくなる未来がやってくる(Postseven)

・歴史を振り返れば、あらゆる技術は事故から学んでより安全になる。その意味では、福島第一原発事故の悲劇も原発をより安全にする大きなチャンスだと考えたからである。
・かつての日本の原子力関係者には夢や情熱や矜持があった。原子力は、資源がないこの国にとって大きな希望の灯だった。
・電気代は税金のようなものだから、つまりは貧しい人ほど電気を使えなくなって苦しむことになるかもしれない。だが、これから日本はそういう国にならざるを得ないのだ。


格差社会は「平和の代償」という不都合な真実(マネーポスト)

・グローバル化によって世界が全体としてゆたかになり、先進国と新興国のあいだの格差が縮小したことの代償として、先進国では中間層が崩壊し、富が一部の富裕層に集まる『ロングテール(べき分布)の世界』が出現しました。longtail.jpg


国の借金を「国民の預金で相殺」!? “事実上の預金封鎖”に備えよ!(AERA)

・ハイパーインフレになる以前に、円安による輸入物価上昇など何らかの要因で物価が上がって長期金利も上がると、政府は国債の利払い費用を捻出できなくなる。また、長期金利の上昇は国債価格の下落となり、国債を大量保有する日銀の資産が毀損する。


なぜ、働き方改革が日本を「衰退途上国」にするのか(YahooNews)

・ここ20年間の日本の経済成長率も極めて低く、先進国ではダントツ最下位です。ここまでヒドイ数字を目の当りにしたら、たしかに衰退途上にある国と言われても仕方がありません。
「問題なのは、このようなファクトを正面から受け止めず、感覚的にまだ日本が経済大国だという認識を、多くの人が持っていることだ」
・先述した通り、もし日本そのものが「ゆでガエル現象」になっているのであれば、はやく現実を知り、奮起すべきです。
つまり、環境変化にもっと敏感になり、それこそ懸命に対策を練らないと、元通りには戻らない、ということなのです。


中小製造業の復活、コロナ禍からの「サプライチェーン国内回帰」の可能性は(ビジネス+IT)

・国内製造業の多くはこれまで、より安い人件費や海外における販売網の都合などを鑑みサプライチェーンを海外へと展開してきた。しかし製造拠点の海外移転は国内産業の空洞化につながる可能性がある。


コロナで加速した超格差社会の「恐ろしすぎる未来」(現代ビジネス)

新しい越境的な経済では、国内賃金は以前よりずっと海外との競争に晒されるようになった。政府は国内賃金を保護しようとしたものの、その力は弱体化していた。


7年前に聞いた「MRJは絶対に成功しない」という指摘(日経BP)

・「複雑・巨大なシステムの全体を設計することと、全体設計に沿ってその一部を設計することは別物であり、部分設計をいくら積み重ねても全体設計はできない」となる。
・三菱スペースジェットの苦境が明らかな今となってはありふれた指摘のように思えるが、当時はそうした指摘があまりなく、業界に精通している識者の発言だけに説得力があった。


武漢と福島第一の失敗は同質…「100%安全神話」の毒に気づけ(現代ビジネス)

・「万が一の事故の対策」をしたくても「100%安全なのだから万が一の備えなど不要だ。なぜそんなことをする?」という議論になってしまう。福島原発事故の対応については、色々な批判があるが、「万が一」のときの対応がそのような議論によって十分でなかったことが原因とも思える。


コロナ禍で多くの人が「日本の異常事態」を認識したという「希望」(現代ビジネス)

・しかし、結局のところ、3.11の震災は、国家のグランドデザインや人々の日常を劇的に変えるような転換点にはならなかったように思う。 「ニューノーマル」というような言葉も生まれなかった。
産業構造の転換やデジタルトランスフォーメーションの推進、それに伴う本来の意味での働き方改革など、日本は未来に向けた優先度の高いさまざまな課題に正面から向き合うことを避け、課題解決を先送りにした。いわば必要な断捨離を怠り、時代の変化に合わせて国をリ・デザインする好機を逸してしまったのだ。
・震災から10年近くもの歳月が流れた今、「日本はもはや先進国ではない」というのが世界の共通認識になっている。今回のコロナ禍を巡る政府のさまざまな対応の遅さや混乱ぶりからも、それは如実に伝わってきた。


「コロナ収束は日本人のマジメさや清潔さのお陰」という勘違いの恐ろしさ(Diamond)

・物事がうまく進んだことを、国民性や生活様式、「みんな頑張ったから」といった抽象的な理由で片付けてしまうと、いざ事態が悪化したときにうまく対処ができないからだ。「国民の質が落ちたせい」「昔のやり方がよかった」などの非論理的な思考に囚われ、しまいには「頑張りが足りない」などという根性論に傾倒し、事態を悪化させてしまう可能性がある。
「そんなことがあるわけがない」と思う人もいるかもしれないが、実はこの「事態の悪化」は、日本人の誰にでも目に見える形で進行しきた。よい例が「日本の経済発展」だ。
・先の戦争で悲惨な負け方をした理由を、いまだに体系的に説明できないことからもわかるように、日本人は終わってしまったことについての要因分析が苦手だ。よく言えば、未来志向。悪く言えば、忘れっぽい


ポストコロナ「日本は必死で学ぶ必要がある」(東洋経済)

・シカゴ大学の教授だった著名な歴史家のウィリアム・マクニールは『疫病と世界史』という著書の中で、「現代の科学と技術は無機的なエネルギーを開発することによって、競合するさまざまな生物体との間の自然の均衡を一変させるのに要する人間の能力を、極度に巨大化してしまった」と指摘しています。
・ウィズコロナ(With Corona)ということはそういうことなのかもしれませんね。「緩和」と「適応」の組み合わせ、そしてレジリエンスの力に期待するしかないのではないか。そんなふうに見ること自体、進歩史観からすれば敗北宣言に等しいのかもしれませんが、それをベストシナリオと見るべきではないか。少なくとも、循環史観よりは、よほど上等で人間的なように思えますね。
・この危機を乗り越えるためには、「学べることはみんな学ぶ」という態度が肝要です。かつて、学ぶこと、学んだことを改良、改善、発展させることは日本のお家芸でした。しかし、「失われた20年」、30年に近づきましたが、その間に、学ぶことが下手になったと思います。福島の原発事故を検証したとき、それを痛感しました。


不都合なデータや表現は加工・修正…「インスタ化」する政治の危うさ(ITmedia)

・デジタルイメージは、フィルム写真の外観を模造(シミュラークル)して発展してきた。一見すると写真にそっくりだが、じつは写真とは似て非なる別物なのである。
広告写真に求められるのは、「事実」ではない。むしろ人びとの欲望と理想に応えるようなフィクショナルな世界だった。今日、それはインスタグラムのような人気のあるプラットフォームによって引き継がれている。


「日本死ね!」ブログが予言した日本 自己責任論でがんじがらめ(withnews)

・国民生活よりも「古き良きニッポン」を取り戻す〝お祭り〟にとりつかれた時代遅れともいえる「アナクロニズム(時代錯誤)」の末期的な症状が生まれている。
・それなのに、本来なら国や自治体にプレッシャーをかけて取り組ませるべき「社会の問題」だったことを、いつの間にか「個人の問題」として矮小(わいしょう)化させたのは、実は、私たち自身だったのかもしれない。


日本はコロナ後も再び「円安志向」「観光立国」でやっていくのか(論座)

・日本政府や日本銀行はアベノミクスの名のもと、マクロ経済政策カードをこれでもかというほど打ち続けてきた。たとえ不要不急であっても景気良くバラマキ続けた。そのとがめをこの局面で受けている
・誤った経済政策が奏功したのだと勘違いし、アベノミクスのエンジンを何度も吹かしてきた。そして政権は毎年100兆円超のメタボ予算を組み続け、理由を見つけては経済対策を打ってきた。
・たしかに日銀がお札(電子的発行も含め)を刷りまくって国債を買い支えれば、国債価格の下落は止められる。だが、次は日銀が信認を失うリスクが高まる。そのときは円暴落だ。円が暴落すれば、物価が数百倍、数千倍となるハイパーインフレとまでは言わなくとも、物価が一気に何倍にもなるリスクは非現実的とは言えない。
・「コロナショック下で財政悪化が進んでも何とかなった」「だからこれからもっと財政が悪化しても大丈夫」というように、さらに財政ファイナンスにのめり込むかもしれない。残念だが、そうなる可能性が少なからずある。
・円が真の実力より安くなっているということは、日本人が真の購買力を発揮できず「貧しくなっている」ということを意味する。円安に支えられる観光立国戦略も、実は日本の温泉旅館の宿泊代やデパートの品々を訪日外国人に大安売りしている、という話なのである。


コロナ危機で露わになった日本製造業の不都合な真実(JBPress)

・企業の生産性の話をすると、「また生産性の話か」「もう聞き飽きた」「何でも海外と比較すればよいというものではない」といった意見が山ほど出てくる。ハッキリ言おう。日本が(先進諸外国と比較して)劣位にあるという現実から目を背け、競争を忌避するこうした価値観こそが、日本の生産力を低下させ、社会を脆弱にしているのだ。
・生産性の違いは、政府の財力にも直結する。生産性が高い国は、賃金も高いというのは経済学的な常識であり、賃金が高ければ消費も活発になるので税収が増える。


岩田健太郎×内田樹 日本のコロナ対応の遅さは「“最悪の事態”想定しないから」(AERAdot)

・政治家も官僚も路線変更に抵抗して、「まだ上手く進んでいる」と現状のプランにしがみつき、ひどい場合には「このプラン以外はありえない」と言い出します。
・たしかに日本人はそうなのかもしれない。「最悪の事態」を想定して、うっかりそれを口に出すと、集団のパフォーマンスが下がるということが日本の場合は経験的事実としてあるんじゃないでしょうか。


自動車工業4団体 合同会見

・我々、自動車産業には、約550万人の就業者がいます。これは、日本の就業人口の約1割にあたります。そして、自動車には、他の産業へ波及する力がございます。生産波及を数字で表すと“2.5倍”。これは、自動車が“1”生産すれば、世の中の生産が“2.5”誘発されるという数値で日本の産業別ではトップのレベルです。私たち自身が踏ん張って経済を回し続ける、そして、なんとしても雇用を守っていくことが崩壊を食い止めるための大きな力になると自覚しております。
・なぜ作れるのか?それは日本にモノづくりが残っていたからです。リアルなモノづくりの現場は、絶対に失ってはいけないんだと改めて、強く心に刻みました。
・その中にも未来に向けて絶対に失ってはいけない要素技術やどんな機械にも真似できない技能を持った人材が存在しています。それらが外に流出したり途絶えてしまえば、我々が目指す未来は、きっと何年も遠のいてしまいます。手遅れになる前に、タイムリーにそれらを新たな資本と結びつけていかないといけません。


コロナ暴落後、いずれ更なる暴落がやって来る(東洋経済)

・今から思えば、その根源は画期的なイノベーションというより、QE下で中央銀行が生み出したこのチープマネーであったといえる。その典型である企業ウーバーは、既存のタクシー会社の利益を殺す一方で、「一見安すぎる乗車料金」と「高すぎる素人ドライバー報酬」のスプレッドは、投資家が負担してきたのである。
・「最悪を想定せよ、さもないと最悪が起こる」はベンジャミン・フランクリンの有名な言葉だが、知る限り、その後のどんな時代でも、アメリカのリーダーには最低限、この資質と感覚は備わっている。


2020年からの日本を襲う、新型コロナよりもっと怖い大問題(現代ビジネス)

・こうした〝不都合な真実〟から目をそらし、対応を怠るならば、遠からず日本社会は大混乱に陥る。それは、私たちが豊かな暮らしを手放すことも意味する


もうすぐ、日本人の8割が「負け犬」になる日がやってくる(現代ビジネス)

・かつてエコノミック・アニマルとまで呼ばれた戦後の日本人が「経済成長」を欠いたら、どうなるか。考えるまでもない。「引き戻される」ことになる。田舎に。「捨てたはず」だった、日本伝来の地べたを這いずりまわる「過去の」生活に
・退化しながら「仲間誉め」ばかりに精を出し、そのときにかならず「排外的な悪口を言う」といったパターンが多い。


「日本人のナルシシズム」とは何か?E・トッドの言葉から考える(現代ビジネス)

「海外目線」で苦言を呈されることを嫌い、「日本は問題のない社会」という認識へとゆるやかに集約されていく。しかしその一方で、では何を支柱にして社会を進めたら良いのかに関しては全体的に迷いがある…そんな日本の姿がぼんやりと見えてきはしないだろうか。


インターネット界隈に「ヒグマ」があふれている理由(ビジネス+IT)

・つまり、冒頭に話の枕として挙げたヒグマの例で言えば、里と山の中間に広がる里山のような緩衝地帯の存在である。見方によっては、インターネットの直接性が悪しき斡旋業者の排斥と共に、事物の直接的な衝突を回避するための緩衝地帯まで抹消させてしまったとは言えないだろうか?


なぜ「日本経済は今とても弱い」のか?(サライ)

・日本経済が本当の強さを取り戻すためには、今ここで弱さを直視しておいたほうがよいでしょう。病巣を正確に把握しておかないと正しい治療方針は立てられませんし「根本治療」は望めません。
・ソフトバンクグループを率いる孫正義氏は「戦う領域を見直せ」と言っています。その真意に近付けば、日本経済の復活の鍵がみつかるかもしれません。


「今の日本は何かがおかしい」 著名投資家の「日本破綻警告」に共感(ZAKZAK)

・小国ながら、かつて繁栄を誇ったスペイン、イギリスを引き合いに出し、日本の命運を暗示している。投資家や経営者は、もうすでに、オリンピックの後を見ている。《オリンピックが国家にとってお金もうけになった例がない》《一部の人に短期的な収入をもたらすことはあっても、国全体を救うことにはならず、むしろ弊害をおよぼす》とあった。
・日銀が無制限に国債を買い入れ、紙幣を刷る金融緩和政策は、かならず円安を招くとし、《世界の歴史において、財政に問題を抱えた国の自国通貨はすべて値下がりしてきた》と警告している。


「攻殻機動隊」の押井守が語る「日本人は進んで未来を捨ててきた」(DiamondOnline)

・ちょっと考えればすぐ分かるように、この発想じゃ中長期的には右肩下がりになるに決まっている。スティーブ・ジョブズがやったような、世の中に合わせるんじゃなくて、自分が生み出すものが世の中を変えていくっていう発想と全く逆を日本企業はやっているんだもん。
・言い換えると本来の資本主義は、人生の選択肢を増やす方向で始まっているはず。それなのに今は、逆に選択肢を減らす方向をみんな目指している。


過去最大の人口減、経済戦略は本質的な発想転換を(JBPress)

・言ってみれば、すり鉢のそこに落ちてゆくように、蟻地獄の罠にかかるように、水が高きから低きに向かって流れ落ちて行くように、「日本は現在、少子高齢化の力の場、ポテンシャルの井戸に落ち込み続けている」わけです。


日本人が品格を失い続ける2つの根本理由(President)

・世界中を席巻したアメリカ型資本主義、いわゆるグローバリズムの浸透と活字文化の衰退です。この2つが日本人の心を荒廃させてしまったことは間違いありません。
経済に弱肉強食の論理を持ち込んだことで、日本人の持つ優しさや思いやりといった美風が失われ、物事を金銭で評価する風潮が世の中に蔓延するようになりました。



デジャブ2

前回の投稿で”いまデジタル一眼レフが同じ途をたどり始めた”という記載をしたが、市場動向をご存じでない方には唐突な印象を持たれたので、状況認識を追記する.
フィルムカメラ、デジタルカメラの市場規模の推移を示したグラフが下の図である.

市場規模
出典:http://cipa.jp/stats/documents/common/cr1000.pdf

一方出荷台数の推移を示したグラフが下の図である.
出荷台数
出典:https://www.itmedia.co.jp/news/articles/1905/01/news005_3.html

これからデジタル化によって単価を上げることに成功していることがうかがえる.この引用先で予想した新規性を求めるデジタル製品の限界を象徴するよう、2010年以降の出荷台数の減少率はフィルムカメラの晩年を超えるような傾きで減少していることがわかる.これはまさに他の家電製品がたどった道と同じ状況である.フィルムカメラが90年代にかけて細く生き永らえ続けたのとは対照的な挙動である.単価が上がった原因はこの間の人件費の上昇は小さいので、人件費以外の製造コストが上がったためと推察される.すなわち製造にかかっているエネルギーが増加したことに起因する.製造にかかるエネルギーが大きい原因として,レアアースに代表される採掘に伴うエントロピーの大きい材料が多用されていることが推察され,持続可能な産業構造が昨今の環境変動と絡めて議論されるように、このような製品がランニングではエコ”ノミー”であるかもしれないが、ライフサイクルでエコ”ロジー”かについても考慮すべきであろう.すわなち,一人ひとりの消費行動が昨今のゲリラ豪雨のような異常気象や温暖化の進展のトリガーとなっている可能性について考える必要があると思っている.

タイトルがデジャブ2となっているのは、デジャブがあったためである.

後悔後を絶たず、後悔役に立たず、後悔先に立たず

Point of no return~いま本当のことについてしっかり考える

ほぼ7年ぶりに引用でないコメントを記載することにしました.元号が変わった今年、この30年の総括的な記事が多くみられ、ようやくここで述べてきたグローバル/デジタル化の負の側面が述べられる機会が増えてきたためです(例えば①「日本は貧乏」説に「でも日本は住みやすいし楽しいから充分」と反論するのはもうやめないとオレら後進国まっしぐらだぞ、②私たち日本人は、着実に貧しくなってきている、③冬のボーナス「過去最高」でも、衰退途上国・日本の未来はヤバい理由).ただ、震災という体験を伴うような事変でも変わらないどころか、むしろますます俺ってスゲーという中二病が強くなるのを見てきていますし、何よりpoint of returnをとっくに過ぎてしまったので、このまま堕ちていくしかないのでしょう.

90年代初頭までは先進国と途上国には生活レベルに線引きがあった。これは通貨価値の時差を使った、途上国から収奪することによるエコシステムであった。これにより先進国と途上国の市場は事実上分断して、先進国の投資先は国内の地方都市に向かい、先進国にならないと物質にあふれた生活は得られなかった。一方で先進国の仲間入りする国が増えないことによる市場飽和感を解消するべくグローバル化と称して途上国を先進国に取り込むことをもくろみ始めた。そのためには途上国が上がってくるのを待つのではなく、先進国が途上国に降りていくことで、世界中で工業製品に満ち溢れた生活を広めることがその方向性である。その手法して途上国の生産技術で作れる製品でありながら質感を落とさない製品を普及させ、彼らの購買力で買える商品を標準化することである。具体的には大量生産が容易な樹脂成型品や、機構系を減らすこと、モジュール化によるすり合わせの低減、そしてソフトが主な制御とすることでアナログ時代のようなニーズを思索し,設計し,工程管理するために必要だった優秀な技術者をたくさん集めることなく開発工数を減らすことができるようになった。この取り組みが90年代以降進められ、その解としてオープンアーキテクチャやモジュール化と相性のいいデジタル製品が最も適していることが分かってきて、2000年代に花開いた。

しかしそれがもたらしたものは、今先進国が患っている病である。電化製品はデジタル化を最も積極的に推進してきて、当初はそれがうまくいっているかに思えた。目論見通り市場が広がったからだ。グローバル化はデジタル化なくして達成しえなかったのである。しかし、病が治らないのは自らが下に降りていったために、市場規模で勝る途上国に支配権を握られてしまったためであろう。グローバル化という言葉には貧困の”という枕ことばをつけるべきである。さらにデジタル化はデバイス内部のワンチップ化どころか、ガジェットそのものもワンデバイス(多機能化)化によって、従来ならすそ野の広がりがあったはずだが、先細りを起こしている.その象徴的デバイスであるスマホは、電話機だけでなく、パソコン、デジカメ、携帯ゲーム・音楽機器などの機能を併せ持つことに代表される.それを見ていた自動車産業は今のところうまく手綱を操っているように見える。しかし、それも時間の問題であろう。デジタル化で情報がタダになってしまったがゆえに、かつてのようにノウハウをアンダーコントロールし続けるのは難しい。自動車産業のようにアナログの塊ほどかえって先進国の産業として残りえているのは、家電産業が00年代までに気付くべき事象であった。しかし、目先の市場をとること、そしてユーザは今が楽しいことに目がくらんだのだろう。いまデジタル一眼レフが同じ途をたどり始めた歴史は繰り返す

後悔後を絶たず、後悔役に立たず、後悔先に立たず

正常性バイアス2019

日本人の「本当の豊かさ」を決めるのはGDPの多い・少ないではない(現代ビジネス)

・個人の自宅で行う行為が賃金・金銭に換算されて、GDPに貢献する度合いは低い。食事は家でするのが当たり前であったが、外食が急速に普及したり、ワイシャツのクリーニングどころかすべての洗濯物の代行業者など、かつて家の中でGDPを生まずに行われていたことが、家の外で産業して成立することによっていわゆるGDPは急速に増加した。
しかし、このような形でGDPが増えることによって「諸国民の富」は本当に増えたのだろうか?
・衣食足りて礼節を知る。現代人が欲しているのは「物」ではなく「精神・心」である。だとしたら、それを貨幣経済に組み込むことは正しいのか?


製品が進化すると、うつ病にかかる人が増える?(JBPress)

・「不便」であることは、便利とは逆に、モチベーションの上昇とスキルの上昇が相乗効果を起こす場合があります。「楽(ラク)じゃないけど、楽しい」のです。
・そこには手間をかける余地があり、また工夫する余地があり、それによって自分の気分も行動も変わるし、モノも変わっていきます。


「GAFA」に吸い上げられる日本のマネーは何兆円くらいか(DiamondOnline)

・中でも増え方が突出しているのが、「通信費」だ。この通信費の一部は米国のGAFAなどに流れていると考えられる。
GAFA
・日本の消費者がパソコンを購入すると、そのパソコンの外国製の部分(CPU、液晶、半導体など)の代金が海外に流れていく。
・吸いあげられるのはマネーだけではない。ネットを使うたびに、その個人の嗜好がわかる「個人情報」が米国本社に流れている


ひろゆき流“オワコン日本”の幸福論―― 他人とズレていたほうが幸せになれる!!(ITmedia)

・「自分の親戚や知り合いなど100人ぐらいを幸せにします」はできると思うんです。自分で会社をつくって従業員として雇うとか、やりようはいろいろあるんですが、「1億人全員を幸せにしよう」は、もう無理でしょう。
・実際、一人ひとりの生活は、昔よりもかなり自由になってきている気がします。例えば、90年代に1人でそれなりに便利に暮らしていた人は、クルマやコンポ、ゲーム機など、いろいろなものを買っていました。だから、ふつうのサラリーマンが生活するだけでも、けっこうお金が必要だったんです。むしろ、かつて金持ちしか買えなかったものを、庶民が買えるようになりました


日本が財政破綻したら? 危機意識なき安倍首相の「無謬性のロジック」とは(文春オンライン)

・政府は「失敗しない」――正確にいうと「失敗してはならない」――のだから、失敗した時のことは考える必要はないし、考えてはならない。これが無謬性のロジックだ。このような考え方は、政府に限らず、大企業や自治体など、日本のあらゆる官僚的組織で広く共有されている。


ひろゆきの提言(2)――予測が難しい時代にハズさない「未来の読み方」(ITmedia)

・かつての電機産業などでは、研究所をつくって人を集めて設計図をひいてというところから始めていましたが、今では設計図も部品も買えます。それを自社の仕様に合わせて組み合わせればつくれるので、開発速度も速くなりました。


他国に学んで成長した、あの日本はどこにいったのか(JBpress)

・レポートでは、日本企業が短期主義経営に傾いており、長期的なイノベーションに向けた投資が行われにくくなっていると指摘している。このレポートは5年前に出されたものだが、コストカットによる利益の捻出と設備投資の抑制など、ほぼ指摘通りの状況となっている。
・日本企業が多くの面で劣勢に立たされていることは明白であり、わたしたちは謙虚にその事実を認め、一つずつ改善していく以外、状況を打開する方策はない。劣っている点を謙虚に受け止め、それを改善する努力を惜しまないことこそが、本当に国を愛する行為である


「失われた半世紀」にしないために(ネタりか)

・『平成』とは、グローバル化とネット社会化、少子高齢化のなかで戦後日本社会が作り上げてきたものが挫折していく時代であり、それを打開しようとする多くの試みが失敗に終わった時代であったと要約できる
・これから起きるのは、不均等な発展ではなく、不均等な衰退なのだ。日本全体が生産力を失い、人口が減少していくなかで、それでも東京は地方の人口を吸い寄せ続ける。もう地方では東京に吐き出す人口は払底しているし、東京に集まっている人口もすっかり老いており、かつてのような眩さはまるでない。比喩ではなく、地方は死に絶え、東京にも死が迫っている。それでもなお、この集中は国が滅びるまで続くのだ


日本人は「人口減」で起こる危機を甘く見ている(東洋経済)

人口減少と高齢化が進む日本には大変厳しい未来が待ち構えています。これは脅しでもなんでもなく、人口動態などのデータを冷静かつ客観的に分析すれば見えてくる、ほぼ確実な日本の未来です。
今すぐにでも対応を始めないと、日本は近い将来、三流先進国に成り下がることは確実です。いや、下手をすると、日本は三流先進国どころか途上国に転落する危険すらあるのです。
・誰かが「日本人の変わらない力は異常」と言っていたことにも同感するのだそうだ。これだけの危機に直面していても自ら変わろうとしないのは、普通の人間の感覚では理解できず、異常以外の何物でもないと言い切るのである。


日本人への教訓か?衰退国家がスタートアップで息を吹き返す(LIMO)

・経済大国日本も、将来、消費増税による国内消費の冷え込み、デフレへの再突入、貯蓄率の低下、国家財政への不信認、国債価値の暴落、長期金利上昇、円への不信任等々が万一起これば、次のグローバルな経済危機をきっかけに政府は財政運営の舵取りが難しくなるかもしれません。


日本は給料の低い微妙な国になる、これだけの理由(ITmedia)

・こうするべきだ、という空気がつくられると、それが正しいと信じてしまう国民性があるので、戦争するしかないとか、他の国に行って石油奪うしかないと、無茶をやらかす。だから、緩やかに落ちぶれていくことがなかなかできない


日本がふたたび一流先進国に返り咲くための勝算(Diamond)

・日本はすでに先進国のなかで二流と評価されている。日本の労働生産性はギリシャより3%高いだけで、イタリアやスペインより低い。労働生産性で見れば、すでに三流である。「失業率が低い」というポイントが、ギリシャやイタリア、スペインより上というだけだ。


同友会代表幹事・小林氏、「挫折の30年、まず認めよう」(日経ビジネス)

・そして負けたという認識がなければ、次に勝とうという意識さえ生まれない。僕が敗北・挫折への認識を訴え続けているのは、本質的には次への出発へのエールだと捉えてほしいですね。


ひろゆき氏が予測する日本の未来、「給料は上がらないがブラック企業は淘汰される」(BusinessIT)

・日本企業がきちんと儲けるなら、外国にモノやサービスを売って稼がないといけないはずなんですが、そういう企業はなかなか増えてこないです。
・海外で稼ぐ産業が増えないから、日本円の価値は下がり続ける。日本に住んでいる人が海外のモノを買おうとすると今より負担が増えることになりますが、逆に海外からやって来る観光客にとってはありがたい。日本円が安くなれば、同じだけのお金でたくさん買い物できるわけですからね。
・同じようなパターンをたどっている国として挙げられるのは、ギリシアやスペイン、イタリアです。あの辺の国は、観光以外には大した産業もなく(スペインのファッションブランド「ZARA」くらいでしょうか)、失業率はずっと高いままです。


「平成」の30年、なぜ日本はこれほど凋落したのか(JBPress)

・ところが、平成の時代に起きた世界の構造変化には、さっぱりついて行けなかったのです。その原因は、一つしか考えられません。それは「人的資源の劣化」です。もう少し突き詰めて言うならば、平成に起こった日本の凋落は、「教育の敗戦」の結果だったと言えるでしょう。
・かつて日本人は学ぶことを「学問をする」と言っていました。学問とは、問いを学ぶ、ということです。そこには、「自分で問題を見つけ出し、その答えを自分で考える」というニュアンスが含まれています。
・たとえ答えが見つからなくとも、自分で問いを立て、自分で考える。自立的にものごとを考え、自ら行動を起こせるような人材を育てる教育こそが、本当は必要だったのです。


「空き家大国ニッポン」のゾッとする近未来?首都圏でさえこの惨状(現代ビジネス)

・「だって買う人がいるんですよ。われわれはニーズをコントロールすることはできません。需要があるんだから、そこに水を差すようなことは言わないでほしい」と反論されるんです。経済学者の人からも同じように批判されます。
・「市場経済における多数派が常に正しい。今人気のあるものがいいものなんだ」と言うなら、経営者は要らない。実際には、需要の多くは、長く続かないバブルなのです。


もはやユニクロすら高い?「コスパ」重視な若者たちのお金のリアル(現代ビジネス)

・安さを追い求めるということは、つまり経済を縮小させてしまうことにつながります。そうなれば、もっともっと日本の企業の売上も減り、私たちの所得もどんどん減っていく。コスパ、つまり安さを追及する社会は、経済を衰退させ、結果的に私たちの貧しさを助長させてしまうばかりということを、知っておかなければならないのです。


先進国から転げ落ちる日本、産業構造の貧弱化で日本人はさらに貧乏に(Mag2)

・現在の日本には、昔のように「世界の市場で大きなシェアを持っているエレクトロニクス製品」とか「集中豪雨的輸出だとして怒られるぐらい世界で売れている自動車」などの製造業はほとんど残っていません
・史上空前の利益というのも、その多くは海外の収益であり、連結決算では円安のおかげで膨張して見えるかもしれませんが、カネ自体は海外で再投資されています。
・ですからこの日本流の空洞化について、税制や規制でなんとかしようとは思いません。ですが、これは明らかに敗北であり、敗北ゆえに貧しくなっているというのは厳然たる事実です。そのことから目を背けるというのは、やはり政治としても財界としても、あるいは世論としても間違っていると思います。


文章が読めない「新聞読まない人」の末路(President)

・AIは統治者にとっては非常に有利なツールでもあります。ですから、統治者側の子どもたちには、そういったものには一切触れさせない一方で、統治される側のほうにはAI時代というかたちで浸透させていく。
・資本主義というものは細く長く搾取することに意味があり、今のように一気に搾取してしまうと人材が駄目になって、資本主義が終わってしまう
・GAFAが提供するものは、普通の資本主義、つまり、生産物を売り買いするという正常系の経済学的な資本主義から考えると、ありえない話なのです。そもそも全然モノを売っていないのに、我々をずっとスマホ漬けにして、搾取してくる


LINEの銀行業参入が、下り坂の日本に突きつける「重い課題」(現代ビジネス)

・ご存じのとおりGoogleは米国発の多国籍企業、そしてLINE株式会社は韓国のIT企業ネイバーの子会社だ。みんながLINEのスタンプを手に入れる代償として、日本の銀行が吸収してくれていた膨大な数の「私大文系卒」が就職先を失い、「分厚い中間層」が崩壊し、雇用を極限まで削ることで高い利潤率を維持する多国籍企業から利得を得る一握りの人々の富が、租税回避地に回ってしまってもよいのか。


産業資本主義からデジタル資本主義へ(HarvardBusiness)

・デジタル化によって、消費者はインターネットで価格を比較して、もっとも安い価格でサービスや商品を購入できるようになりました。また、音楽や動画などデジタルコンテンツの複製コストは大幅に下がりました。消費者はeコマースにより、中間流通マージンを搾取されることもなくなりました
・生産者余剰が減少すると、企業利潤を圧迫し、雇用者所得も減ります。設備投資も抑制されて、成長が鈍化するなどの副作用も大きくなります。この状態が続くと、資本主義そのものが成り立たなくなる可能性もあります。


日本人はなぜ血液型占いが好きなのか 「型にはめられて安心したい」という心理(CareerConection)

・「血液型など、外側から決めてくれるようなもので説明されると割と安心する」 と、特徴や属性が規定されると安心感を覚える傾向があると指摘する。
・血液型で分けて、人のことを理解したつもりになって安心したいっていうのがある


「空気」は万博開催では変わらない(日経BP)

・「いまさら反対意見を言っても何の得にもならない」と、万博の開催に反対している人間の多くが、そう考えざるを得ない方向に、世間の「空気」が変わってしまったわけだ。
・私自身は、万博推進派と万博反対派の間を分かつ最も本質的な違いは、この「全員一丸」への態度の違いなのだと考えている。


ファーウェイ事件に見えてくる「物量のハイテク戦争」と日本の立ち位置(ThePAGE)

日本では「格差は悪」ということになっているが、まったく差のない均質社会では活力が出ないだろうし、面白くもない。二つの物体に温度差がなければ熱は移動しないものだ。格差にも、良い格差と悪い格差があるのではないか。
・文化とは変化するものである。逆にいえば時代に合わせて変化しなければ陳腐化するものである。しかし失ってはならないものがある。今後日本が多重かつ多様な社会に変化してもその核として持続すべきものは、「精妙文化」の根源として美意識とその精神エネルギーである。

正常性バイアス2018

猛スピードで変わる巨大都市――中国「深セン」に賭ける日本人たち(YahooNews)

・ハードウェアはすぐにコモディティー化(技術や製品が一般化し、市場価値が下がること)する時代です。例えば日本製品の性能が100点だとします。他国製品で性能が80点でも、価格が半額のものが出てくれば、太刀打ちできません.いくら優れた製品を生み出しても、コモディティー化に呑み込まれ、利益を出すことができない。
・日本のモノ作りは素晴らしかった。それが私たちの世代でガタガタになってしまった。本当に残念です。日本の工場が復活して、深センから地位を奪い返すことはできないでしょう。


ジリ貧の日本企業で普通の社員が生き残る3つのシナリオ(Diamond)

・実際には縮小均衡への道をレミングのようにまっしぐらに進んでいるのを、素知らぬ顔をして日々過ごしているというのが、大方の国内型大企業の現状だろう。
・AIやIoTやビッグデータ解析などテクノロジーの進展はビジネスの形態を変えた。ゲームのルール、いや、ゲーム自体が変わったともいえるし、ゲームの場そのものが変わったともいえる。あらゆるものが総替えなのである。


9割の悪事を「教養がない凡人」が起こすワケ

・それを意図することなく受動的になされることにこそ「悪」の本質があるのかもしれない、と指摘しているわけです。
・私たちは人間にも悪魔にもなり得ますが、両者を分かつのは、ただ「システムを批判的に思考する」ことなのです。


顧客ガン無視。なぜ企業は「都合のいい市場分析」にハマるのか(Diamond)

・意図しない新規参入者が出てくることを全く想定していないのかというと、そんなこともないんやろうけど、面倒くさいしキリがない。なにより「関係ない」って信じたいですしね。
・このセグメンテーションには致命的な問題がある。何かと言うと、この整理が自分たちの現状把握や意思決定において全く意味をなしていないということですね。整理としては正しいのだけれど、「だから大丈夫です」という結論を前提に組み立てられている。だから都合の良い戦況解釈なんです。


「クールジャパン」迷走の背景に、日本人の“弱点”アリ(ITmedia)

・ただ、日本人はそのような「自画自賛」をひとりひとりが胸にしまっておくことで満足せず、ちょっと気を抜くと集団のスローガンにして、他国や他文化にも押し付けようとする。その傲慢(ごうまん)さが客観的な視点を奪った結果、プロジェクトを惨敗へと導くと申し上げているのだ。
・「クールジャパンのエッセンス(何が、どのような外国人を、なぜ惹きつけるのか)」について、「世界101カ国から7242人以上(2017年12 時点)」の外国人にアンケートをとったものなのだが、残念ながら「作戦第一、情報軽視」という日本の弱点がモロに出てしまっている。
・そういう人たちが叡智を集結してつくったものが、なぜ日本が泥沼の戦いに突入した時代の「自画自賛本」と瓜二つなってしまうのか。「参考にしました」というのならいい。だが、無意識に同じような発想になってしまったとしたら、これほど恐ろしいことはない。
引き返すのは今しかない。果たして我々は長く患ってきた「傲慢さ」を克服することができるのか。それともまた同じ負けパターンにのってしまうのか。注目したい。


「バカの壁」はネット時代にますます高くなる(東洋経済)

・ナチと同じですね。宣伝相のヨーゼフ・ゲッベルスは「大きな嘘を頻繁に繰り返せば、人々は最後にはそれを信じる」と言ったそうです。そういう時代がほんとに来たんだなと。
多くの人が発信者の側に回れるようになったのは、ソーシャルネットワーク(SNS)のおかげですけれど、これは心理学の知識に基づいてうまく設計されていると思います。他者からの承認欲求や、他者と競い合いたい欲求、自己実現欲、自己愛といった人間の心理をうまく利用して、人々をSNSから抜けられなくさせるようにできています。
・自己愛とか承認欲求とか、そのような人間の本音は、地域コミュニティとか教育によってできるだけ統制することで社会は安定してきたんだと思うんですね。それが、ネット社会になって機能しなくなっているんでしょう。


日本人がこれほど「自信」と「余裕」を失ってしまった歴史的理由(現代ビジネス)

・世界に目が開くことで、皮肉にも内輪の足の引っ張りあいに使える「最強の道具」を手に入れたのが、遺憾ながら平成の日本人だったように思いますね。
・テレビに映る表層をなでる受容しかできなかったために、それらは日本人どうしで「彼らに比べたら、おまえなんか大したことない」と言いあうだけの道具に堕ちてしまった。
・そういったメディア映えする個人の背景にある、もっと構造的なもの、たとえば社会のあり方を捉える知的な訓練ができていなかったという問題に、気づいている人がどれだけいるのかなと思います。


相次ぐ官僚の不祥事に「日本の死滅」を見た、生物学者からの警告(Mag2)

・私が関わっているアカデミズムやシンクタンクの世界でも、学問の自由や研究助成の公募などの仕組みは形骸化しており、どこを見ても一定の人脈に連なる「仲良しクラブ」ばかりで、新しい血が加わる余地は極めて限られています。そこにあるのは内輪ボメと自己満足と自己過信…。


髙田明「自分の後ろ姿を見ることはできない」(日経ビジネス)

・仕事に一生懸命な人ほど狭い業界の常識に染まりがちです。でもそんな「常識」の中には、お客様や若い社員にしてみれば、なぜそうなるのか分からない「非常識」なルールも多々あるように思います。


「階級社会」に突入した日本、格差を拡大させた3つの仮説(DiamondOnline)

・それが分厚い中間層を生み出していたわけですが、そうした中間的な賃金の仕事がなくなり、結果的に、比較的高い賃金の仕事と比較的安い賃金の仕事が増えている。これは欧米でも日本でも起こっていて、各国の政治が不安定化する原因になっています。
先進国では格差は拡大していますが、グローバルではむしろ格差は縮小しています
・それでも資本主義の増殖が止まらない一因は、人々の欲望を刺激するように工夫された商品が不断に創出され、それをを人びとが競うようにして求めるからだ。
・ひとつの橋の建設がもしそこに働く人びとの意識を豊かにしないものならば、橋は建設されぬがよい。市民は従前どおり、泳ぐか渡し船に乗るかして、川を渡っていればよい


ゲームボーイを開発した伝説の技術者・横井軍平「私はなぜ任天堂を辞めたか」(文春Online)

・「最先端」にこだわり、「不要」なものをたくさんつけて「高価」な玩具を作るとしたら、それこそ「大企業病」であり、「すきま」精神を忘れた行為だと思うのです。
・皆さんも、お持ちになっている家電製品で、使い方がわからず、全く使ったことがない機能がいくつもある製品があるでしょう。ワープロやビデオにもそういうものがあります。これは、大企業が作る製品だからではないか、私などそんなことを考えることもありました。
・しかし、技術者の心理として、あと1%値段を上げればこんなこともできるという感覚が積もり積もって、いっぱいよけいなものがついたものができる――そういうことは「大企業」ではよく起こることなのです。私がいう「大企業」とは、大きい企業という意味ではありません。「すきま」意識、商品開発意識が欠けた企業という意味です。


華やかな敗北を見たがる人々(日経BP)

・われわれは、起こってしまったことは良いことだと考えがちな国民だ。
・われわれは、醜く勝つことよりも、美しく敗北することを願っている
 ずっと昔から同じだ。われらニッポン人はそういう物語が大好きなのだ。


世界中が「低欲望社会化」する中、日本は美しい衰退に向かう (Mag2)

・私は以前から「このまま行けば日本は、ポルトガルやスペインのように400年衰退する、そういう長期没落が続く国になるぞ」と言ってきましたが、2017年はそのことが明確に決定づけられた年だったと言えるでしょう。
・世界の優秀な人材はみな日本に来たがっているのだと、まだうぬぼれているのです。今の日本には何が足りないのかということについて、全く自己分析ができていないと思います。


新商品開発は「答え」から考えてはいけない──新たな価値を生む方法論(Diamond)

・新しい価値を生み出したいのなら最初にすべきは、計画を立てることではありません。アイデア出しでもないのです。ものごとを観察し、その観察した事実からいかに「気付き」を得るかということです。
・新しい価値を生み出すには、違和感のある事実や驚くような事実にまずは気付くこと。そしてこれらの事実がなぜ起こるのかを推論する。そうすることで新しい仮説を生み出せるはずです。
何が本質的なニーズなのかを考えるところから始めなければなりません。


「ニューテクノロジー」が拡大する貧富の格差(日経ビジネス)

・雇用の創出も従来とは異なる動きを見せており、歴史が指し示した流れとは別の道を歩んでいる。例えば、先進各国における雇用の伸びの多くは、「専門職」または「単純労働」においてであり、その中間にある職種の雇用は伸びていない。その結果、かつて先進各国の中流の階層に属していた人々の多くは、今や中流の下や、下流の階層に属し、かつてないほど経済的に不安定な生活を送っている。
・「どうして従来の経済の軌道から外れてしまったのか?」という問いに、答えを見出すためには、新しい技術が労働に及ぼした影響から目をそらしてはならないだろう。


石油はこれから「正味エネルギー」が急減する(日経ビジネス)

・油井口に取り出した原油は、精製などの加工プロセスに送られ、ここで27MJのエネルギーが投じられる。精製品を石油会社の集配基地に輸送するまでにさらに5MJを消費。ここから、販売組織の末端までタンクローリ―などで配送されるが、この過程には多くの施設が設置・運営され、多くの人々が活動しており、37.5MJのエネルギーを消費する。こうした一連の活動の結果、末端の消費者が利用可能な正味エネルギー量は20.5MJにまで減少する。油井口で確保した時点からほぼ5分の1になるわけだ。 2shoumi.jpg


コミュ力もリーダーシップもいらない。Googleが考える、本当に“優秀な人材“とは(huffpost)

・古い保守的な会社は「性悪説」の考え方で動きます。部下が何をしでかすかわからないから「トップがすべてをコントロールする。命令に従え」という考え方です。
・時代が大きく動いた時、自分の人生はどうなるかはさっぱりわからない。
それでも、時代に合わせて、「次は、どんなことが起こるんだろう」「みんなが気づいてないことは何だろう」と考えて、一歩を踏み出すというのは非常に大事だと思いました。
・「これまでの人生で苦労をしたかどうか」でした。人生の中で、戸惑ったり、脱線したり、事故にあたり、病気になったり、浪人したり、好きな人を失ったり...。
そういった苦労した人たち、挫折した人たちは、会社のなかでパフォーマンスを発揮していました。
・経営者は、やはり「変人」を集めるというのが大事なのかもしれない。変人というのは、いい意味で、とんがっている。「出る杭」ですよ。そういう人材を集めれば、ダイバーシティが増えると思います。


「日本のどこがダメなのか?」に対する中国ネット民の驚きの回答(現代ビジネス)

・中国人は通常、「井戸の外」の景色を見ることを好み、外に出ていこうと考えて、世界に対して純粋な好奇心を持っているのだが、日本人はこうした純粋さや勇敢さや「ものごとをもっと知りたい」という冒険心をまったく失っていて、自分たちの世界の狭さを感じるときがあっても「まあ仕方ないや」と自分を慰めるだけで終わる
・なのに日本人は非常に他国からの目を気にする。「外国人が大好きな日本の○○」といった話が非常に流行っていて、取るに足らないくだらないものごとを見つけて「世界で日本が大人気」といった曲解をおこないたがる


今のトップは逃げ切ることばかり考えている「日本全体が終わってるって思う」(東洋経済)

・最悪だったのはインターネットだよ。ネットの存在自体はいいんだよ。でも、「こんちくしょう」が言葉とか作品のほうに反映されずに、「死ね」とか何とかっていうネット上の悪口だけになっちゃって。そこからもうひとつ上がって、「自分はこう考えている」っていうところまでいかなくなっちゃったんだよね。
・ああいうふうに同調するっていうのは何もこの時代だけの話ではなくて、昔からそうで。俺が知ってるかぎりにおいて言えば戦前がそうだよね。みんな被害者ヅラして軍部が悪いって言ってるけど、明らかにあの時代、すべての国民がソッチを向いてたよな。向いてたからこそ「敗戦」って言わないで、悔しまぎれに「終戦」って言ってるわけじゃない。


日本人の経済に対する「楽観」は国際会議で失笑が漏れるレベルだ(現代ビジネス)

・「日本人のGDP成長率に対する考えは非常に楽観的で、日銀が目標とする2%を上回る3〜4%という人もいた」と話すと、出席した海外の大使や要人たちから笑いが漏れました


正常性バイアス2017

「想定外の質問」にも堂々と答える人の裏ワザ(東洋経済)

・プレゼンが終了し質疑応答の時間が来たときに、海外のスピーカーは「Any question?(質問はありますか?)」と熱心に何度も聞き、何も質問が出ないとがっかりとした表情をするのに対し、日本人のスピーカーは質問が出ないと、「あ~、よかった……」とほっとした表情をするのです。これは、(苦手な)プレゼンを早く終わらせたいという気持ちに加え、質問のとらえ方によるところも大きいのでしょう。質問を「ツッコミ、あらさがし」ととらえるのか、「聞き手の興味関心の表れ」ととらえるのかです。


電気自動車は石油消費を減らせない?EVシフトのエネルギー論(日経BP)

・EVの競争力の1つが「燃費の安さ」だ。一般的なHVが約6円/kmであるのに対し、EVは約3円/kmと安い。だが、この差は現行のガソリン代を前提にした場合だ。ガソリン価格の約半分は揮発油税などの税金が占めているため、税制次第で競争力は変わる。
・そもそも、EVシフト効果のターゲットとなっている自動車燃料用の石油消費は全体の35%程度しかない。石油消費の多くはプラスチックや薬品などの石油製品や、ボイラー燃料などの産業用途である。これがEVシフトの効果が限られる大きな理由だ。
・一方で、EV化やシェアリングエコノミーが進展した時代にあっては、部品を含めてガソリンエンジンを軸にした内燃機関産業は衰退し、自動車販売数も急減している可能性がある。


トヨタ連合がEVで反撃、基盤技術を標準化 未来の勢力図見えず(Reuter)

・「未来の車を決してコモディティ(汎用品)にしたくない
・「チーム・ジャパン」としてやれることを考えないと欧米・中国勢などと対抗するのは難しい
・ガソリン車以上に求められるEVの静粛性や振動抑制などに、日本車大手が長年磨いてきたすり合わせの技術こそ「今後も生きる」と強調する。
・トヨタ系部品会社の幹部は「車は人の命を運ぶ。ベンチャーなどがいきなり安全な車を作るのは難しい」と冷ややかだ。しかし、何年か経って経験を積めば、新規参入組に技術も追いつかれる恐れがあり、自社のものづくりの力が優位であり続けるかは「楽観できない」という。
・デジタル家電で日本勢の衰退を招いた敗因の1つは、技術者の「敵陣流出」だったことにも触れ、すぐには収益にならない研究開発でも技術者を逃がさず「長く育てる」ことだと強調する。


欧米人が日本人に「捕鯨は絶対許さない」と言い続ける深い理由(現代ビジネス)

・〈正義の反対は悪ではなく、別の正義〉という、引用されたボブ・ディランの歌詞そのものの状況です。
・日本人は、古来の風習をこれからもできるだけ長く続けていくことに対して何の疑問も持ちませんが、欧米の人々は、今の時代に合わないことはやめたほうがいいと、いつも議論して検証している。いくら「伝統です」と言ったところで、「悪い伝統は改めてください」となります。結局は感情論です。


ホリエモン×ひろゆきが語るiPhoneの未来と日本の凋落 「部品を発注する国ってだけになっちゃう?」(週プレNEWS)

・先進国の経済不況が続く限り、高い製品は売れにくいわけで、そうなると新型iPhoneの性能がどうのこうのって話より、そもそも携帯電話にそんな高いお金払えないよって人のほうが増えていく気がします。
・日本人向けのビジネスって、あと10年はいけても、その後はなかなか厳しそうな気がします。って考えると、iPhoneも今後の日本では今みたいな勢いはキープできなくなるかもですよね。
・だからマーケットとしての日本の影響力が落ちていることは事実。これからは、それを直視していかないとダメだと思うな。


「建設的な不調和」で企業も社員も活性化する(HarvardBusiness)

・組織も個人と同じで、うまくいっている時は特に、すぐ自己満足に陥ってしまう。多くの場合、自己満足に陥るきっかけは過剰な「調和」である。そして調和を生み出すのは同調圧力と現状肯定、そしてご都合主義の情報解釈である。


トヨタ系列も巻き込まれるEVシフトの衝撃(東洋経済)

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・いったん技術がテイクオフすれば変化は急激に訪れ、既存の産業は破壊的な影響を受ける。日本がテスラに先を越されたのは、日本企業がイノベーションのジレンマにとりつかれていたからだ


野中郁次郎氏が明かす名著秘話「『失敗の本質』はボツになりかけた」(DiamondOnline)

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・暗黙知、思いといったものを形式知化し、それをまた自分のものとして身体化するというスパイラル運動で、新しい知が創造され、そこからイノベーションが生まれてくる
・SECIモデルはPDCAではないのです。PDCAサイクルは「P」、つまりプランすることから始まりますが、プランできるということは形式知化されたものから始まっているということですから。


EV化へ一気に舵を切って大丈夫? 各国で「禁止」されるエンジン車に未来はあるか(ビジネス+IT)

・EVは構造自体はエンジン車よりもずっとシンプルで、バッテリーのマネージメントなど制御ソフトやドライバーの操作感を走りと一体化させるチューニングにこそ、EV開発のノウハウがあり、自動車メーカーはむしろ車体部分の量産技術しかアドバンテージと言える部分はないと言われている。
・電池には、エネルギー密度が高くなれば短絡による発熱や発火事故といったリスクが高まるという面もある。ガソリンや軽油にも火災などのリスクはあるが、それらはほとんどが衝突事故が原因の二次的な災害であり、イメージよりもずっと安全なのである。
・液体燃料の持つ利便性やエネルギー密度の高さは、バッテリーではなかなか得難いものがある。現在、さまざまな研究機関がいくつもの革新的なバッテリー技術を開発し、実用化に向けて研究を重ねているが、現在のリチウムイオンバッテリーは軽油やガソリンと比べエネルギー密度は40分の1程度でしかない。


組織の強みは唯一、知を発見できるかで決まる(HarvardBusiness)

・50年前と比べると、すべての文化がそうなりつつあります。大衆に金銭的に支持されることに最適化しつつあるんです。多かれ少なかれ、たとえば世界の映画産業なんかもそうなっています。


集団的創造の時代の知は、手を動かすことでしか生まれない(HarvardBusiness)

・一つは、専門分野が異なるテクノロジストたちが、みずからの専門領域の境界を超えて一緒に手を動かしながら考え、創造するということ。もう一つは、つくるプロセスの中で汎用的な知を発見し、そうして見つけたクリエイションに関する知を共有、再利用することで、集団としての創造力を上げることです。この二つがかけ合わさって初めて、集団的創造が生まれると思っています。
・単なる知識は組織外にも簡単に共有されてしまいますが、手を動かすプロセスで発見した知は、非言語だったり、些細すぎたりして、そこにいる人たち以外での共有が難しい。だからこそ、次のプロダクトや次のサービスで新しい価値を生み出すことにつながっていきます。


経産省若手官僚5人が語り合う「私たちが、あのペーパーで伝えたかったこと(文春Online)

・――ただそれが「不安な個人、立ちすくむ国家」というネガティブな、撤退戦のような言葉遣いになったのはどういう理由なのでしょう?

須賀 タイトルは最後の1週間で決まったんですが、これでもすごく前向きなんですよ(笑)。副題の「モデル無き時代をどう前向きに生き抜くか」とセットになると、バランスの取れた前向きさになると思うんですが。

高木 副題が外れるとここで思考が止まっちゃいますからね、「立ちすくんでるんだ」って。そういう意味では、これからまだやるべきことが相当にあるよね、という動的なメッセージを提示したつもりです。


No Change Given(いすみ鉄道 社長ブログ)

・それに比べたら日本のシステムって実にやさしいと思います。
それはなぜか。日本ではいろいろな所でまだ「人」が関わっているからだと思います。
地下鉄の駅にはたいてい改札口のところに駅員さんがいて、わからないことを教えてくれたり案内してくれます。でも、ニューヨークでもパリでも、地下鉄の駅の改札口に駅員さんがいるなんてところは、大きな駅以外にはあまりありません。
いちいち人が関わることは、イコール人件費ですから、まず最初に削減対象になります。だから、いないのです
だから、お客様は自分のことは自分で考えて行動するしかない。


日本人はすでに先進国イチの怠け者で、おまけに労働生産性も最低な件(現代ビジネス)

・ではなぜ、仕事が楽しいものではなくなってしまったのか。一つは職場の人間関係がギスギスしたものになってしまったこと。
もう一つは仕事の目的が儲けることだけになって、本来の目的である社会の役に立つという部分が希薄化してしまったからです。


移民問題 「馬鹿にされる経済団体」と「見たい現実を見る国民」との仁義なき戦い(文春オンライン)

移民であれ老人介護であれ育児であれ出産であれ就職であれ、現状で発生している問題を「政治的課題」だとして、ある種のべき論で振り回すことがいかに無駄であり、人間の見たい現実だけを見るメカニズムぐらいにしか機能していないんだろうなと感じるわけですよ。


『水戸黄門』の復活が、あまりよろしくない理由 (ITmedia)

・『水戸黄門』なんかに影響を受けた覚えはない、という人も多いかもしれないが、プロパガンダというのはそういうものだ。トランプ旋風など典型的だが、最初はただ単におもしろがって注目していただけなのに、気が付けばそれが社会主流になっている。


プリウスPHV パイオニア時代の終焉(ITmedia)

・すべてのインフラ発電が、水力や風力、太陽光などの再生可能エネルギー由来にならない限り、「電気自動車はゼロエミッション」あるいは「環境負荷ゼロの夢のクルマ」という言葉はただのウソで、CO2の発生をクルマが走っている時だけにトリミングする広告上の詭弁(きべん)である。
・しかも電気自動車には再充電に時間がかかるという重大な欠点がある。各社は充電時間の短縮に懸命だが、急速充電を行えば、エネルギーロスがどんどん増える。バッテリーの寿命にも影響を与える。短時間充電は環境的にはネガティブなのだ。


「日本の鉄道は世界一」という人がヤバい理由(ITmedia)

・なぜ多くの外国人ジャーナリストたちが「運行ダイヤ」を絶賛したのか。「やっぱり外国人はマンホールを撮影したり、日本人とは視点が違うなあ」で済ますのではなく、そこに引っかかった理由を、我々は深く考えるべできはないのか。
 かつてドラッカーがファシズムの本質だと述べた「運行ダイヤの正確さ」を誇らしげに感じてしまう我々に問題はないのか。
 そろそろ自分たちが重い「病」にかかっていることを自覚したほうがいい。


トヨタ筆頭に日本メーカーの商品力が強まる年(日経BP)

・エンジンのないEVの大量導入は、エンジン部品を手がける部品メーカーを傘下に多く持つ自動車業界のビジネスモデルを根底から覆す可能性があるだけに、日本メーカーはこれまで慎重だった。しかし、欧州メーカーが先鞭を付けたトレンドが世界に広がっていくというのがこれまでの自動車業界の歴史であり、この動きに乗り遅れれば、日本メーカーは存在感を失いかねない。

正常性バイアス2016

日本が成長できない本当の理由(HorborBusiness)

・英国の場合、『英国病』と呼ばれた暗黒の時代もありましたが、歴史上、いくつもの経済危機を乗り越えてきたこともあり、常に「根本的にどうすればいいのか?」という思考で問題に向き合うのです。


だから日本経済の生産性は「めっちゃ低い」(ITmedia)

・それは一言で言ってしまうと、客観的な事実に目を向けることなく、自分たちに都合のいい「願望」のような評価に引きずられてしまうという「病」である。
・だが、このように客観的なデータを提示されても日本人の多くはこの現実を受け入れようとしない。受け入れないどころか、「そもそも日本人はチームプレーが得意なので1人当たりのGDPなど意味がない」とか「日本人には生産性などという指標でははかれない力がある」という科学的根拠のない反論をしてくることの方が圧倒的に多い。
・日本人は「全体」と「個」の話をゴチャマゼにしてしまうことが多い。例えば、日本代表選手が金メダルをとると、実況は「見たか、日本の底力」みたいなことを平気で言う。その選手個人が成し遂げた偉業であるにもかかわらず、なぜか日本人全員がスゴいみたいな「勘違い」をするのだ。最近よくテレビ番組で見かける「日本の××は世界一」というのにも同じ問題が散見される。
・こういう戦時中の指導者層がつくりだした「日本型資本主義」はバブル崩壊を経て、「失われた20年」で完全に敗北をした。しかし、1億人以上という人口と、過去の遺産でなんとなくまだそれが露呈しない状態が続いているだけなのだ。


日本人は「人口急減の恐怖」を知らなすぎる(東洋経済)

・人口構成をみれば、問題は以前からあったわけで、人口急減は予測できていた、ということですね。
・高齢者が増えてくると社会保障で支えなければならない。すると生産人口が生み出した富のうちのかなりの部分が社会保障に振り向けられる。いわゆる投資に向けられるおカネが少なくなる。それが人口オーナス。jinkou.jpg


保育園に落ちた日のこと(nikkeiBP)

・それが、昨今では、現政権の施策に批判的な態度を表明している人々にいきなり「反日」という呼称を当てはめにかかる用語法がすっかり一般化している。ということはつまり、日本人に対して「反日」という言葉を使う彼らが自分たちの頭の中で想定している「日本」なるものは、まっすぐにそのまま「現体制」「与党」「安倍政権」を意味しているのであろうか。だとすると、その彼らの言葉の使い方は、国家の方針に同調しない自国民に対して「非国民」というタグを貼り付けていた人々とあまりにも似すぎているのではなかろうか。
・「日本死ね」の主張を「他責的」だと言って論難するツイートもいくつか見かけたが、そういう見方をしている人たちの言う「日本」も、やはり、どこかおかしい。彼らは、「日本死ね」の書き手にとって、「日本」が、徹頭徹尾「他者」であるという前提でものを言っている
日本を死に至らしめるのは、そんなに難しい話ではない。出産適齢期の男女が、子供を持ちたいと思えない社会を作れば、日本は、50年ほどで、きれいに死滅するはずだ。あるいは、日本は、既に、彼女の期待にこたえているのかもしれない。


トランプ大統領を生んだ米国民の怒りとは?(東洋経済)

・単純に言えば、グローバル化と技術革新が多くの人々から競争力を奪ってしまったことが原因だ。我々がやってきた仕事を、今や海外の低賃金労働者やコンピュータ制御の機械が、もっと安価にこなしてしまうからなのだ。
・しかも悪いことに、そうなると論点が「自由経済の美点」対「活動家型の政府」の是非に陥り、いくつかの重要な論点、たとえば、現在の市場が半世紀前の市場に比べどれだけ異質なものになってしまったか、なぜ50年前にはうまく分配できていた繁栄が、現代の仕組みでは広く共有できなくなるのか、さらには、市場の基本的なルールとはどうあるべきかといった論点から人々の目がそらされてしまったのである。


「普通に暮らす」という戦い。日本はあと25年で後進国化する(MoneyVoice)

・そもそもこれだけGDPが小さければ、「先進諸外国」との「物価の格差」も「賃金の格差」も拡大してしまいます。すなわちその頃の日本は、今では想像できないくらいに、「モノ」が安く、「所得」も低い国になっているわけです。それはつまり「先進諸国」の人々が買えるようなものを、多くの日本人は買えなくなってしまうことを意味します。
・そして悲しいことに、「日本企業の価格」それ自体も縮小しているので、「ホンハイによるシャープ買収」のようなことが繰り返され、日本企業が「買いたたかれて」いきます(そして、そんな「企業の爆買い」を通して日本企業固有の技術はあらかた盗まれていくでしょう)。


マクドナルドが犯した最大の失敗。「望まぬ顧客」はなぜ増えたのか?(Mag2)

・大きな問題となっていたのが「顧客の質の低下」です。マクドナルドを利用する顧客のモラルが低下していたのです。
・「類は友を呼ぶ」ということわざがあるように、望ましくない顧客が望ましくない顧客を呼び寄せます。いつのまにか、店内が望ましくない顧客で溢れかえるようになりました。


ガラパゴス化は勝ち筋戦略(日経BP)

「ガラパゴス化=ビジネスの失敗」と揶揄していること自体、大同質化時代にどっぷりはまった考えであり、こういった思考である限り、レッドオーシャン市場で機能と価格の“疲弊戦”を続けることになるのです。


電通や東芝といった大企業が、「軍隊化」してしまうワケ(ITmedia)

・旧日本軍をモデルとした日本の大企業に、このような不正が増えているというのは、「敗戦」が色濃くなってきたからではないのか。


大企業に巣食う「Made in Japan」の呪縛(現代ビジネス)

・つまり、成功すれば「みんなが頑張った」失敗すれば「みんなが悪かった」で済ましてしまう。そのため「何が」うまく行き、「誰が」貢献度が高く、「なぜ失敗」し、「誰が」悪かったのか、をはっきりさせることができないということになる。つまり成功も失敗もその原因を科学的に分析ができていない。成功も失敗も要因分析をしないため、将来へ生かせない
・再分配をしたから日本が経済成長したのではない。原資があったのを再分配したわけであり、原資がなければ、そもそもあの時代にあんな無茶なことはできなかったのである。当時の日本経済はまず肝心の「先立つものを」を持っていた。敗戦国ゆえの貧乏で信用もなく、ろくな借金もできない国だった日本はまず実業で稼いだわけである。
・高度経済成長の時代には、国内での再分配の原資は日本人がMade in Japan モデルで日本人の工場「労働」によって海外から稼いだ「富」が国の収入になったものだ。しかし、残念なことに、前提となる原資を生み出す、「富を生み出す仕組み」が、早い会社では50年前、遅い会社では20年前から、変わってしまっている。その結果として、現在は、さまざまな社会システムに支障をきたしているわけである。
・それでは、戦後のMade in Japan とはなんだったのか? それは工場における、トヨタ生産方式と工場内での日本的品質管理の組合せのことである。さらに言えば、トヨタ生産方式 + 日本的品質管理の原則に則った生産技術開発の進歩を含めても良いだろう。
・生産技術に関しては、近年高度化した生産技術メーカーから買えば良い。製造に関するノウハウは生産技術の機械の中に蓄積されることは分かるだろう。
・言い換えれば、グローバル市場においては、単に量産工場で良い仕事をしているから、製品が選ばれる(つまり売れる)時代はとっくの昔に終わっている、ということだ。なぜなら、「どこでも誰でも学べばできる」からである。「当たり前」である。


日本のお家芸「技術力」が、実は景気回復の足を引っ張っている(Mag2news)

・「自分たちに有利な環境づくり」。これが日本人が最も不得意とすることで、日本は誰かにルールを決めてもらい、与えられた枠組みなどの「環境」の中で頑張るのは得意です。しかし、「環境」そのものを自分に都合よく変えるという発想がなく、致命傷となっています。つまり、目の前のバトル(戦術)に勝とうとするばかりに、それよりも高いレベルのルールづくり(戦略)に目が向かない。日本は勝負自体で勝とうとすることよりもむしろ、「自分の都合のよい場」をつくって相手(そして自分自身も)を「コントロール」することを心がけるべきです。


特殊部隊創設者の新著は「リーダーの教科書」だ(nikkeiBP)

・アメリカという国は、誰がやっても勝てるように戦略を立てるのが得意な国です。信じられないほどの予算を使い、バカにデカい飛行機をつくり、人の土地に行って何か落っことして帰ってくる。このアメリカ流の戦い方は、戦い方さえ決まっていれば、誰にでもできることです。その戦略を元に、個人に期待せず、歯車として管理する。それができるのが、彼らの素晴らしい能力です。歯車は、いくらでも代えられます。
・重要なのは、いかにして相手を相手の苦手な環境に引きずり込むかです。


外国人からの「想定外の質問」がイノベーションを生む力を鍛えてくれた(ハーバードビジネス)

・革新的なアイデアは前例がないため、評価する側にもその良し悪しを判断することが困難です。評価する側がその効果を見通すためには、「顧客が気づいていない問題」を意識できていなければなりません。どれが革新的なアイデアなのかを見極めることが難しく、なかなか評価できないのです。
・全社的にイノベーションを起こす能力を高めることは、非常に大事なトレーニングです。現場からのアイデアと、それを正しく評価して磨き上げるマネジメントの両方が伴わなければ、優れたアイデアの芽を摘んでしまうことになりかねません。実際に日本企業のほとんどは、その状況に陥っているのではないでしょうか。


日本企業の「先送り」体質、そのルーツは旧・日本軍にあった(SBクリエイティブ)

・現在日本は、少子高齢化社会という人類史上類を見なかった未知の世界に入ろうとしている。当然のことながら若者が少なくなることで労働力が不足し、生産力が下がる。消費意欲の乏しい老人の増加で国内消費が減少し、国内市場そのものが縮小していく。日本が経済大国であった時代が終焉し、出口の見えない長期不況の中で、これまでのやり方が通用せず、日本は今、想定外の危機的な状況に陥っている。
・太平洋戦争での日本軍は初期の快進撃から一転守勢に立たされたのは、これまでの戦闘の方法が通用しなくなったからだ...という現実認識ができず、それまでのやり方からすれば「想定外」の状況の連続に大混乱を起こし、突破口を見つけることができず敗戦を迎えた。


資本主義は、もう「戦争」でしか成長できない(東洋経済)

・「経済成長は、もうできません。だから、成長戦略もありません」とあっさり認めてしまって、「成長しない国をどうやって運営していくのか。どうやって1億2000万人の国民を食わせてゆくのか」について、オルタナティブのプランに知恵を使わなければいけないはずなんです。知的な資源は「成長しなくても、生き延びられる戦略」の立案に集中すべきなんです。
・「何が何でも経済成長を」という心理は、自らの不能性を否認したいという惨めな欲望に支えられ、さらにそれは排外主義にもつながりかねないわけです。
・経済成長が必要とされるケースというのは2つしかない。すべてを失ったときと、これからすべてが始まるときである、と。


コダック破綻のケースから学ぶ、IoT時代の破壊的変化に対応する方法(HarvardBusiness)

・利益基盤をアナログ印刷からデジタル印刷へと変えるために、コダックは痛みを伴う厳しい改革を実行したのだ。にもかかわらず、破綻した。何が間違っていたのだろうか。
 コダックは自社の技術革新に専心するあまり、ある事実に気づかなかった。それはデジタル印刷を可能にした技術要素が、まさにそれ自体の進化によって、自社の土台を脅かしたということである。
・コダックは当初、破壊的変化を受け入れてデジタル企業へとみずからを変革するという、苦しい道へと踏み出した。その際に目指していたのは、写真を紙に印刷する新たな方法の確立であった。
 この戦略の盲点と、その後の崩壊の根本原因は何か。それは「エコシステムにおける関連要素の進歩」によって、最終目標の価値が一掃されてしまう――この可能性を予見できなかったことだ。


「立ち上がれ!ソニーの中の“不良社員”」(日経BP)

・デジタル化の時代になって、韓国勢や中国勢、台湾勢が、その製造装置を買うことができれば、日本企業と同じ品質やスペックの製品が作れるようになってしまった。半導体は物理学の世界で、原理原則をきちんとやると、後は論理的に同じ結果が出る世界なんだ。だから同じ装置を使えば、同じ品質のものが作れる。


「管理屋の跋扈でソニーからヒットが消えた」(日経BP)

・研究開発を始めて、たった3年で利益が出るような簡単な技術なら、どんな企業も真似するよ。そうじゃない技術の「芽」を見出して事業化しようとする目利きがあるからこそ、差別化ができるんだ。


豊田章男社長が「もっといいクルマをつくろうよ」と言い続ける理由(President)

・自動車は幸い、巨大な装置産業ゆえに参入障壁が高いため、家電のようにはならないですんでいる。豊田社長は白物家電的なクルマづくりだけをやっていては将来、付加価値低下は避けられないとみている。それが「もっといいクルマをつくろうよ」という言葉の真意であり、レクサスをブランドづくりの尖兵という存在に位置づけているのだ。


日本経済は、もう詰んでいるのか? 人口減少「放置」が生んだツケ(MAG2news)

・日本の衰退は、家電産業の衰退で63兆円もの産業が半分以下になったことが大きい。観光として、外国人が2,000万人も訪日したが、1人10万円を使ったとしても2兆円程度の規模であり、航空機代で30万円としても6兆円であり、家電産業の63兆円を代替できない。この家電は、多くの部品産業も下に抱えていたので、多くの雇用も失われたのである。
・日本の衰退の大きな原因は、家電などの製造業の衰退で、給与が安いサービス産業が代替として大きくなり、そのため非正規雇用の安い労働力に頼る産業しか雇用先がなくなったことによる。


ニッポン半導体のシェアがついに8%に(YahooNews)

・電機がリーマンショック以降、ダメなことがわかったのにもかかわらず、それを半導体事業が悪かったからという言い訳にしてきた。だから本当の病巣を見つけられなかった。
1980年代は商品寿命が7~10年もあったから、この戦略で成功した。しかし、商品寿命の短い今はかつてのこの戦略が使えない。そのソニーも独自製品を生み出せない体質に変わってしまった。
・半導体産業が活発な米国では、ファブレスが非常に多く、台湾、中国が続いている。特にファブレスで日本が中国に抜かれていることは、日本の技術力そのものに疑問符がついているようなもの。
・ファウンドリビジネスの得意な台湾は、日本と違いブランドを表に出すよりは実を取るビジネスを好む。これに対して日本は、武士は食わねど高楊枝、見栄を張るだけで、ひたすら沈み、デフレをまっしぐらに走っている。この姿は半導体ビジネスだけではなく、ニッポンそのものをよく表しているようにも見える。


震災特番「視聴率全滅」が意味するもの~日本人は冷たいのか? それとも、見られない理由があるのか?(現代ビジネス)

・『目を逸らす』という態度と、『端から無関心』は違います。無力感だったり、変わらない原発政策への絶望だったり、家族を喪った人を見るのが辛いという気持ちだったり、そういうものから目を逸らして生きるのは、むしろ生きる術なのではないでしょうか
・不運ではなく、そういう生だったのだ。不運と思っては、哀し過ぎるではないか。不運と思うな。そう自分に言い聞かせて、今日まで来ている。


なぜグローバル化は日本人から「品格」を奪ったのか(President)

・企業はヒト・モノ・カネで成り立っているものの、バランスと順位(ヒトが1番目)は不変という日本的経営の良さを、外資が壊したと指摘。「ハゲタカが求めるカネ(配当や売却益)に経営の重点が移り、ヒトはカネを生み出す『機能』としてしか見ない傾向が定着したことが、いかに日本企業を劣化させたか」
・つまり、成長から成熟、衰退のプロセスを熟知しているわけだ。恩地氏は「これからの日本は、経済活動にしても、政治にしても、欲深さや不正直ではなく、本当の意味で品格が求められるのではないか」という。そして、その好例をイギリスに求める。


日本はかつてない「安売り」の時代に入った

・没落……とまで言うと厳しい言い方だが、ジャパンマネーの弱体化のスピードは思いのほか速かった。そのスピードに戸惑うのは仕方ない。その事実に、傷つき、自信を失っている日本人は多いだろう。目を伏せたくなるのも無理はない。力が弱まる勢いと呼応するように、過剰に日本を礼賛する、保守的な右翼寄りの論調が立ち現れた。
・モノづくりの力を称え、歴史の深さを誇り、日本の良いところばかりを強調する。そして関係の深い隣国である韓国や中国(なぜかロシアは叩かない)を、厳しくバッシングする。これは歴史的に、先進国が必ず陥る現象でもある。


「日本の中枢は、いまなおメルトダウンを続けている」(現代ビジネス)

・日本の「リーダーたち」にとっては、「不都合な真実」は「存在しない」か「記録等がなくて確認できない」ことが多い。
・報告書には日本社会のエスタブリッシュメント(既成勢力)にとってあまりにも都合の悪いことばかり書いてある。報告書は「不都合な真実」だったのだろうか。現在の状況は国会事故調などまるで「存在しなかった」かのようである。


ムヒカ大統領から日本人へのメッセージ

・名誉とは「任務を最後まで全うするということかな。自分が引き受けたスポーツでの任務をね。君たちの文化ではとても大切なことだろう?」
・ペリー提督がまだ扉を閉ざしていたころの日本を訪れた時の話さ。当時の日本は『西洋人は泥棒』って思っていた時代だね。あながち間違いではなかったけど、賢い政策で対応したとは思うよ。西洋にある進んだ技術に対抗できないことを認め、彼らに勝る技術をつくろうと頑張ったんだ。 そしてそれを成し遂げてしまった……実際にね。でもそのとき日本人は魂を失った
・多くのモノを持たず、それ以上を望まなかったかつての日本人。たしかに「足るを知る」を美徳とした文化は、いつしか私たちの手の平からこぼれ落ちてしまった。
・西洋の悪いところをマネして、日本の性質を忘れてしまったんだと思う。日本文化の根源をね。幸せとは物を買うことと勘違いしているからだよ。幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ。物は幸せにしてくれない。幸せにしてくれるのは生き物なんだ
・根本的な問題は君が何かを買うとき、お金で買っているわけではないということさ。そのお金を得るために使った『時間』で買っているんだよ。


日本は「格差社会」である前に「階級社会」だ(東洋経済)

・大切なことは、ミクロな視点から出た解答は必ずしもマクロな視点での解答と一致しないということだ。各学校が目の前の生徒を前提に採る教育方針と国全体で行うべき適切な方針は決して同じではない。
私が専門とする物理学では、統計力学の手法によってミクロとマクロの世界を繋ぐことができるのだが、教育の分野でそれを行うのは難しい。


異常なコストダウン競争で「底が抜け始めた」日本社会…手抜き・騙しが常態化(BizJournal)

・たとえば、教育費の削減などはただちに問題が発生することはないが、5年後・10年後には人が育っていないから企業衰退の原因となる。
・機械製品を例に挙げると、素材を減らす(薄くする・小さくするなど)、別の素材に変える(今まで時間をかけて精度を高めてきたのにバランスが崩れる)、部品点数を減らす(メンテナンスに却って手間がかかる)、顧客の目に触れない箇所の手を抜く(耐用年数が短くなる)など、挙げればきりがないほどである。


すべての戦略には使うべき状況がある(日経BIZ)

・人の場合も同じだが、現実にさらされない万能感に毒された人物より、現実に揉まれて自分のできること、できないことをわきまえた人の方が、成果は上がりやすい面が確実にあるのだ。また、この観点からは、他社での失敗事例が積み重なった戦略こそ、逆に使い出のある状態に熟成したと考えられるケースの存在も示唆する。
・まず、問題を誰も与えてくれない以上、自分で何が問題かを探して掛からなければならないケースが出てくる。特に企業においては、ある程度以上の地位を得ると、仕事は自分で創り上げる、つまり成果の出る問題設定を自ら行うことが必ず求められるようになってくる。
・こうした「現状認識と問題設定」の力は、知識の習得を主眼とする学校では身につけにくく、偏差値の高い大学の出身者でも、社会で成果を残せないケースが生じる理由の1つだと言われている。常に問題を他者から与えられることに慣れてしまい、自分で問題を見つけられない心性を身につけてしまうからだ。


転機は95年、強い日本型経営が暗転した(日経ビジネス)

・一体何が起きていたのか──。90年代に入る頃から本格化したのはパソコンの普及であり、インターネットの浸透だった。あらゆる情報と技術がデジタル化し、新興国でも規格化された機械を導入して、ネットに接続すれば、熟練工なしでも一定以上の品質のものが大量生産できる。そんな時代がここから始まった。
・様々な分野で価格が急激に下がり、新興企業の強烈な挑戦に先進国の大企業は苦境に追い込まれた。
・ところがウィンドウズ95が道を開いたデジタル化とネット化の奔流は、長期雇用の中で蓄積していく熟練の価値をほぼ消し去った。デジタル化された機械を購入すればある程度の品質のものを効率よく作れるようになったからだ。DRAMなどはその典型だった。こうして終身雇用や現場主義は、電機産業を中心に日本企業の強みとは言いにくくなっていった


トヨタ自動車社長の豊田章男氏が自動運転についてコメント---「愛」にこだわる(日経BP)

・自動車メーカーとしてもう1つ違う点は、クルマには『愛』が付くことである。つまり、自動車メーカーが造るのは『愛車』。これに対し、IT企業が造るのは『i車』という違いがあるというこだわりを持っていきたいと思っている。


ニッポンの家電産業はなぜ負け続けるのか? 手遅れになる前に「現場」への大胆な権限移譲を!(現代ビジネス)

・古い映画だが、世紀の大事業として語り継がれる黒部ダムの建設を描いた『黒部の太陽』などを観ると、高度成長を支えた電力事業などのインフラ産業においても、そこに描かれている戦後の経済人や企業人には、国家再興に命を懸けたプライドや気迫がみなぎっていた。
・日本の家電産業はなぜ苦境に追い込まれたのか。一つ目は、インターネットやクラウドコンピューティングの発達によって、家電の定義が変わってしまったこと,二つ目は作り方が変わったこと,三つ目は、「ムーアの法則」やデジタル化による過当競争で製品のコモディティ化が進み、ライフサイクルが極端に短くなったこと,四つ目は、スマホやSNSの浸透で消費行動が様変わりしたこと

正常性バイアス2015

軍事的な「天才」、勝負師の条件(日経BIZ)

・直感を磨くのに必要なことは、現場のど真ん中で、ひたすら揉まれ、考え、感じること。いくら優秀な人材がデジタル的な知識を詰め込み、ケーススタディを学び、現場の人に何人も取材したとしても、身にならない面が残るのだ。
・アナログな感性を身につける基本としては、まず、
実践や現場に長く揉まれる経験を持って、勘の母体とすること
これは職人が、技術の習得のために長年修練を積むのとまったく同じ理屈だ。さらに、
「幅広い教養を学んで、多面的な視点やバランスの良さを身につけること」
が必須になってくる。もちろんこの2つを兼ね備えることは、容易ではない。しかし、その困難を乗り越えた者こそ、各ジャンルで「名人」や「達人」と呼ばれていくわけだ。
・情報をとったり、そこから正確な判断を下すために心がけているのは、まず気持ちの余裕。焦りが出ると、物事を正しく見ることができなくなります。
 それと、できないことはできないとする、良い意味でのニヒリズムや、諦観、一種の開き直りのようなものも必要ですね。つまり、自分を客観視するということ。私は、もう1人の自分が自分を見ているという感覚を持つようにしています。


「美しい国だワクチン」を接種された日本人(日経BP)

・そう、「あるわけがない」という思い込み。たとえ見ていたとしても、頭の中でフォトショップを働かせて、そこだけ消し去っているんですよ。僕が『ニッポン景観論』を書いた動機のひとつが、その「意識」に対するものですね。みんな「日本は美しい」という意識を頭の中に持っていて、現実を見ようとしていないんです。景観がヘンになっていることに気付いてない。
・目から鱗が落ちた後は、少しは問題意識を持つかもしれませんが、それまでは「日本は美しい国なんだから」と本当に信じていたんですよ。その意識はワクチンみたいなもので、「日本は美しい国だワクチン」を接種されているから、どんなにひどい景観を見ても、感じなくなっている。
・あの国では、国が決めたことについて、賛成反対を国民が表明することはできないんです。その点、日本は一応民主主義で、手を挙げられるし、何でも言えるじゃないですか。
・プアな国はお金が付くと、まず山をしゃーっと平らにして、道路を作りましょう、ということになる。それが経済発展、文明発展だと思ってしまうんですね。
・お金のある国は、その段階からちゃんと卒業していったわけですよ。日本はこれだけお金持ちになっても、まだスピリットは途上国のまま。


相次ぐ不祥事、日本企業はいつから「真面目で誠実」をヤメたのか~この社会が変質した本当の理由(現代ビジネス)

・仕事に対するプライドを喪失した。それこそがデタラメ仕事が起きる根本的な原因である。信頼性が傷ついたのは、その結果だ。そうだとすれば、信頼を取り戻すためには、仕事へのプライド復活をなにより優先しなければならない。
・なぜならプライドとは、自分に対する尊厳であるからだ。プライドを守るのも傷つけるのも自分自身である。仕事ぶりをチェックしてくれる他人に任せておけばすむような話ではない。
・かつて「武士は食わねど高楊枝」という言葉があった。いま、そんな台詞はほとんど聞かれなくなったが、高楊枝の精神性を受け継いだ日本人はどう尊厳を保ったのか。それは厳しい自己規律だった。


「中国崩壊」論は、単なる願望にすぎない(東洋経済)

・平和を維持するためには、国際情勢を冷静に分析することが重要である。「中国崩壊」と題した本や雑誌は、まさに、国民の願望をあおる形で戦前と同じような状況を作り出してしているのではないか。
その結果、日本は正しい方向に舵をとることができなくなってしまった。ただ、それは日中戦争の再来を意味するわけではない。歴史はらせん型に繰り返す。もう一度、同じことを繰り返すわけではない。今度の戦争は武器を使った熱い戦争ではない。経済戦争であり、貿易戦争である。
冷静に分析すれば、過去10年間、日本は中国との貿易戦争にぼろ負けしている。「えー、あのすぐ壊れる粗悪品を作っている中国に負けているの!」。多くの人が、そう思うだろう。だが、実際に負けている。その事実を知らないのは、マスコミが正しい情報を伝えてこなかったためだ。
・アベノミクスの大胆な金融緩和によって、円はドルに対して大幅に安くなっている。一時は1ドル=76円にまでなったが、現在は120円程度になっている。しかし、それでも輸出が思ったように増えない。その最大の原因は、世界中で中国の製品と競合して、競り負けているためである。
為替を大幅に下落させても勝てない。この事実は重い。それは円安がこれからも続く保証はないからである。現在、海外旅行をすると、海外の物価を高く感じる。日本の実力を考えれば、円は不当に安くなっている。日銀の超金融緩和政策によって、円が過度に安くなっていると考えても間違いではないだろう。そうであるなら、数年のオーダーで見れば、1ドル=80円程度の円高が再来してもおかしくない。
だが、1ドル=80円時代が再来すると、日本の輸出産業は絶滅するかもしれない。われわれは恐ろしい時代を生きている。しかし、マスコミはその事実を知らせることなく、中国が崩壊するなどといった無責任な情報を垂れ流している。そして、多くの人は心地よい情報を喜んで受け入れている。
心地よい情報だけ聞いていては判断を誤る。それは歴史が証明するところである。相手をよく見て冷静に分析することは、何も難しいことではない。食料、エネルギー、貿易、不動産価格など多方面にわたるデータを集めて、総合的に考えてみることだ。その際には、自分の願望を分析に入れ込んではいけない。


過剰な「外注開発」が日本車の品質低下を加速させている~失われていく「良いクルマ」を生み出す土壌(JBPress)

・今、日本の自動車メーカーが送り出す製品の資質低下は、基礎技術開発の停滞、設計品質の劣化、さらに走行試験と改良を重ねたところに生まれる“動質”のつくり込み不足が重なり合ったところに起きているものだ。走らせて動質を体感し、そこに現れるものを生む技術要素を追ってゆけば、具体的な問題点はもちろん、ものづくりに取り組む組織の弱点も浮かび上がってくる。そして今、自動車に象徴される日本のものづくり産業が世界の後塵を排する危機に陥っているのは、実は個々の開発現場に起因する問題ではない。これは「ものづくり組織」を運営する「経営」の問題である。


競争がガキとジジイしかいない国を生んだ(東洋経済)

・彼らが今の30代よりもずっと大人に見えるのは、顔の造作の問題というより、写真を撮られるときの緊張感の問題ですよね。「写真に撮られるときには、大人としての表情をたたえておかなければいけない」という意志が働いているからこそ、そういう表情の写真が残っているわけです。
そういう意味では、「大人」というのは、人格というよりも「役割意識」に近いものだったんじゃないでしょうか。
・「学者は現実的な提案を何もしない。机上の空論ばかり言っていて役に立たない」という批判は、それだけ見れば「おっしゃるとおり」なんですよ。実際、学者というのは現実的には「役立たず」であることが多いから。でも、そもそも社会的に「役立たず」である学者という存在を許容しているからこそ、長期的に見たときに社会は安定する、ということもある。
・橋下さんって、議論ではほとんど無敵なんだけど、なぜ無敵かといえば理由は簡単で、まったく人の話を聞かないからですよね。彼にはいくつか、「既得権益をぶっ壊せ」「役人が諸悪の根源である」といった主張があるけど、彼の議論ってそれらを繰り返し主張するだけなんです。
それに対して何か言う人がいても、「俺の意見に反対なら対案を出せ」といった、いくつか持っている必殺の「切り返しフレーズ」を連呼するだけ。相手の立ち位置とか言い分をしょうしゃくするということなく、ただただ自分が持っている最強の武器で切りかかっていく。これは議論においては、最強といっていいぐらいの戦略です。だから、これまで彼と論戦になった「大人」はボロボロに負けちゃうしかなかった。
・そうやって「大人」を駆逐して、「ガキ」と「ジジイ」しかいない社会を作ってきた結果いま何が起こっているか。ひとつは、「責任を取る人」が誰もいなくなった、ということだと思うんです。政治もそうだけど、世の中のニュースを見ていると、とにかく平気でとんでもない嘘をついて、その責任を取らない人が増えているじゃないですか。それは結局、この社会から「大人」がいなくなったことによって引き起こされた問題だと思うんです。


そして日本からオトナがいなくなった(東洋経済)

・ところで、そもそもいま我々が話しているような「大人がいなくなった」という問題に対して、「なぜ大人がいないといけないんだ。そんなのいなくていいじゃないか」と考える人もいると思うんです。でも、僕はまさにそのことを問題にしているんですね。社会の中で「大人にならなければいけない」「社会には大人が必要だ」という意識が希薄になってきていることが、非常に厄介な問題を生みつつあると思うんです。
・いちばん大きいのは、僕らは家父長制的な、縦社会の圧迫を受けてきた経験を持っていますが、今の40代より下の世代だと、そういう縦社会の理不尽な圧制をあまり受けずに育って来たんじゃないか、ということです。
実は、そういう人が中核を占めるような社会で何が起きるのか、ということは歴史上例がないわけで、いわば社会実験をやっているような状況にある、といってもいいと思うんです。
・もちろん、現実の「任侠」って呼ばれていたヤクザ者が、映画に描かれているような立派な人たちだったかというと大いに疑問符はつくんですよ。でも、『昭和残侠伝』というのは、昔ながらの任侠と、新たに進出してきた愚連隊の対決という構図を通して、戦中派の人々が、戦後の日本社会の中で生きる日々の中で、痛切に感じていた「失われつつあるのだけれど、決して失われてはならないもの」を必死に描こうとしているんです


欧米に洗脳された日本の経営者(日経BP)

・メディアも悪い。ここのところ、ROE(自己資本利益率)の高い会社をもてはやす傾向にある。過去には、ROI(投下資本利益率)、ROA(総資産利益率)にEPS(1株当たり利益)…。その時々で様々な指標を持ち上げてきた。これらの指標は、時代とともに移り変わる女性のスカート丈と一緒。あくまで「流行」にすぎない。
・日本の国としてのクオリティーは、グローバルの視点から見ても非常に高い水準にある。何も、欧米諸国の考え方をそのまま受け入れる必要などない。日本は日本独自の発想で、経済を動かしていけばいいのだ


富士フイルム、卓越した経営 古びた「当たり前」を愚直に実行、主力事業消滅の危機を克服(BizJournal)

・カラー写真フィルムに世代交代すると、それらの会社の多くは淘汰された。そして残った主なカラー写真フィルムメーカーは、米国コダック、独アグファ、コニカ、そして富士フイルムの4社だけだった。その理由は、白黒フィルムの製造技術の延長ではカラー写真フィルムを製造できなかったからだ。三原色の微妙なバランスにより天然色を再現するカラー写真フィルムを製造するには、極めて高度な基盤技術が必要とされたのである。
・一見「コア技術」(=強み)と思われがちな写真フィルム技術は、実は「コア技術」ではなく「製品技術」であることがわかる。カラー写真フィルムを製造していたメーカーは、実は高度な基盤技術の集合体である写真フィルム技術を生み出すために、自分たち自身も十分に意識していなかった技術上の強みを持っていたのである。米国コダックが倒産したのは、その強みを生かして新規事業を立ち上げることができなかったからだ
・実はコダックは、1988年に巨額を投じて製薬会社を買収するなど、むしろ富士フイルムよりも先手を打って様々な多角化事業を積極的に進めてきた。しかし当時は本業の写真フィルム事業が好調だったこともあり、富士フイルムと比較して多角化意欲が薄かった面は否定できない。事実、1988年に買収した製薬会社も1994年に売却している。タイミングの違いはあるものの、両社の危機感の差からわれわれが学べるところは大きい。


日本経済の真の課題(newsweek)

・あるいは、もう少し同情的に言えば、潜在成長率が落ちているという事実を認めたくなくて、無理矢理足元のGDP増加率を上げることで、何か勢いで流れが変わるようなことを祈って、あるいは呪文を唱えてきたのかもしれない
・人々は潜在成長率の低下に目をつぶり、あるいは呪文により目をそらされ、せっせと目の前の需要、株価高騰による消費バブル需要、住宅投資前倒しによる一時的な需要、極端な円安による観光、お土産、海外投資家、消費者の需要を取り込むことに必至になり、熱狂し、それにより、ただでさえ、人口減少、労働力減少により、生産力が落ちてきており、それは将来的にさらに深刻になるにもかかわらず、将来への人への投資を怠り、そのエネルギーを目先の需要獲得に浪費してしまったのである。
・さらに悪いことに、円安が進行したが、これは目先の観光、海外消費者の需要を生み出すだけで、日本のモノをドルベースでは40%の大安売りをして、バーゲンセールを行ったことにより生まれたモノであり、40%バーゲンは我々の不動産などの資産についても同時に起こっており、長期的には、海外の資源や企業や資産を買う力を40%削減したことになる。


なぜ日本人は二者択一のとき「思考停止」するのか(President)

・かつて集団に埋没していた日本人はいまやインターネットに埋没しがちである。手段を手段として自律的に扱うことが苦手なので、便利な道具に飛びつき、それに流されてしまう
・日本人の美意識、あるいは長所ともされたあいまいなものをあいまいなままに受け入れ、それを大事にするといった心情は、ITとはもともと相性が悪い。ITを利用しながらそれを生かしていくといった方向はあり得るわけだけれど、実際には、ITによって日本人の長所は急速に失われ、短所というか欠陥は逆に肥大化している。


日本人の生活は、ますます苦しくなっている(東洋経済)

・企業の経営者に限らず、リーダーと呼ばれる人にとって、最も求められる資質のひとつに、自分にとって耳が痛いことにもしっかりと耳を傾けるというものがあります。


2015年ものづくり白書(経産省)
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「策略的競争戦略」なき電機業界の崩壊~シャープはなぜ脱落したのか(Nikkeibp)

・電機各社が赤字企業ランキングの常連に
・日本の電機は何故、エレクトロニクスで負け続けたのか
・完全情報の下では「完全競争が現出し、超過利潤が消える」
・アナログ時代と異なり、情報がデジタル化されている現代ではソフトをコピーしても劣化することはない。シャープが部品やソフトを一部外注すれば、外注先から技術がデジタル的にコピーされて広がっていく。
・情報端末がどんどん進化して、文書だけでなく音楽や映像もやり取りできるようになり、本や時計を持ち歩く必要がなくなった。固定電話機やオーディオ、カメラやゲーム機もいらなくなった。スマホさえあればテレビもラジオも、ナビや辞書すらも必要なくなった。これらはすべてスマホのアイコンにされてしまった。一体、カメラ業界や音楽業界、ゲーム業界…etcはどう線引きしたらいいのだろう
・電機業界は「重厚長大複雑業界」で勝負すべき
・例えばインフラ事業は「長期間かかるスローなビジネス」であり、「顧客と粘り強くコラボしながら進める開発プロセス」が必要で、「夥しい数の下請け企業を巻き込みコンセンサス型でリードしていく事業」であり、「売った後もメンテなどで顧客と長い付き合いとなる事業」である。日本人は「コツコツ努力」、「策略ではなく誠実さ」、「長い付き合い」、「顧客や下請けを含めてチームワーク」などが得意で、この体質にマッチするのがインフラ事業であり、日本企業が成功している事業なのだ。


トヨタの戦略は正解なのか――今改めて80年代バブル&パイクカーを振り返る(bizmakoto)

・モジュール化は確かに合理的だ。しかし事前に長期計画を策定し、その計画に沿ってクルマ作りに臨むということは、かつて計画経済が陥ったのと同じ落とし穴の危険があることは容易に想像できる。部分か全体かという差はあれど、最適化とは多様性の喪失だ。それが進化の袋小路への片道切符になってしまう可能性は常にある。
・従来のクルマと明確に一線を引いていたのは、エンジニアリング的論理性を無視した点にあった。今の言葉で言えば、商品企画の暴走である。「これが流行っている。売れるから出せ」。技術と商品企画の正しい綱引きをスキップしている点で、少なくとも長期計画に取り入れるような知性に基づく商品ではない。
・そういう時代に、ある種の「バカなお遊び」としてパイクカーは生まれ、「軽チャー」な時代背景の中で刹那のヒットとなり、遊びとして消えていくはずの企画だったのである。まさかそれが新しいデザインジャンルを生むとは誰も思ってはいなかったはずだ。


外国人が日本ホメる番組や書籍 頭をなでられ喜ぶ子供のよう(Postseven)

・日本人はいま、本当は世界から無視されている現状を見ようとせず、まるで「おとぎの国」にいるようなフリをして自己陶酔に陥っている。外国に行くと、日本が見えなくなる。だが、日本もまた世界を見ようとしないのだ。


未曽有の人口減少がもたらす経済、年金、財政、インフラの「Xデー」(Diamond)

・経済の縮小が経済の「衰退」にまで発展してしまう理由は、日本企業のビジネスモデルの後進性にあります。他の先進国と異なり、量産効果による価格の安さこそが、日本製品の競争力の根源です。しかしマイナス成長となり、生産規模が縮小すれば、量産効果が逆に働き、価格は上昇せざるを得ません。競争力の大幅な低下から、国際収支が赤字に転落し、需要抑制政策や円安・原料不足による生産の低迷で、経済は衰退の一途を辿るといったリスクが考えられます。そうなると、先ほどの将来予測も大きく下振れすることになります。
 すなわち、リスクをもたらしているのは労働者の減少や経済の縮小それ自体ではなく、日本のビジネスモデルの後進性です。他の先進国なら、もし日本のような労働者の減少に見舞われて経済が縮小しても、衰退にまでは至らないでしょう。人口減少下の経済のあり方を考えるとき忘れてはならない視点です。
・経済が縮小するのだから、インフラの維持・更新に回せるお金も減少することになりますが、それだけでなく急速な高齢化で貯蓄率も大幅に低下します。自宅の建設の場合と同様に、インフラの整備や維持更新には年間収入であるGDPから消費を差し引いた残り、つまり貯蓄が必要なのだから、貯蓄率が低下すれば、インフラの維持更新に回せるお金は経済の縮小以上に小さくなります。


「100年に1度、人間も社会も劣化する」(東洋経済)

・戦争という破壊を伴っていないために、余剰生産能力を抱えた状況で21世紀に入ってきたわけです。それを解決するために、アメリカはグローバリゼーションと称し、国境を越えて労働力の安いところに製造能力を移転し、アメリカの資本主義ルールを浸透させつつ、相対的優位を確保しようとした。結果として世界各地が産業化したが、供給過剰のデフレ傾向は却って強まってしまった。また、製造業の移転を補うほど、インターネットなどの技術による雇用や市場は大きくもなかった。


「日本の企業だからこそ」の構造的競争優位性を求めて(日経BIZ)

(1)短期的利益に振り回されない長期的な視点からの経営戦略が可能になる。

(2)「暗黙知」に代表されるような組織スキルや強い企業ロイヤリティーという組織的資産が社内に蓄積される。

(3)身分や待遇のセキュアベースが保証されているからこそ、従業員はスタンドプレーや組織的策略に走ることなく実質的業務に専心できる。

・90年代に入ると、東西冷戦の終結と世界的に広がった規制緩和の波によってグローバル市場が出現し、世界市場への迅速な展開と資本集約的戦略手法が勝敗を決するようになる。こうした中では、カネよりもヒトを重視し、長期的コミットメント関係の中で価値観と行動様式と固有の暗黙知を共有した者による組織でなければ発揮できない日本的経営の強みは機能しない。
・それまでの主力産業は、重厚長大という言葉に象徴されるように、大がかりな設備と多くの従業員を動員することによって製品を作り出す製造業であった。製造業においては、製造プロセスのみならず新製品の改良・開発機能まで含めて日本的経営の強みがいかんなく発揮されていたのに対し、IT産業のソフト開発や高度なファイナンシャルテクノロジーを駆使した金融業では、集団の力よりも個人のインテリジェンスやクリエイティビティーが鍵となる。
・日本の企業が「日本人が生きて働くところ」であったのに対し、米国企業は「カネを増殖させるための機関/システム」であった。日本的経営において「企業は従業員のもの」であったが、米国では「企業は株主のもの」という理解がその象徴である。


理念なきモノづくりは凶器と化す 人類の幸福に貢献する「日の丸製造業の使命」(Diamond)

・それは日本の製造業の関係者全てが、自分たちが戦う市場で勝つことばかりに腐心するのではなく、日本という国を発展させ、さらに世界をリードする原動力となるためにはどうしたらいいのかという意識を、持たなくてはならないということだ。
・製造業にとって、伝統工芸は出自が同じだけではなく、ブランディングの一環として見ればパートナーでもあるのだ。「技能」と寄り添うようにして成長を続けてきた製造業。その「技能」や「技術」を伝承し続けてきたからこそ、事業運営を続けられている。社会には受け継ぎ続けるべき「技能」や「技術」が多数存在する。

正常性バイアス2014

「CVT」の終わりは日本車の始まり 2014年クルマ業界振り返り(ThePage)

・技術の進歩を考えた時、全員が同じ方向に向かうのは危険だ。仮にいくら一番堅実に見える選択肢でもそれに集中してしまうのはリスクが高い。競馬で「本命に全財産」を掛けるのと同じなのだ。流して買うことは必要なリスクヘッジだろう。


円安でも喜べない、日本のモノづくりの実情(日経BIZ)

・日本の映像・音響製品がグローバル市場で競争優位を失っていることはすでにコンセンサスになっているであろうが、それとともに輸出数量も縮小していった。円安の恩恵を受けるというような環境ではないだろう。
・通信機器の貿易収支は1990年度以降も2006年度までは黒字を達成していた。そのバランスを、スマートフォンというアプリケーション、とりわけiPhoneという単一のプロダクトが一気に崩していったことになる。「ほかの産業でも同様のことが起き得る」と考えるだけでも恐ろしい。
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アップル・グーグル「クルマ支配」へ本格始動 自動車産業は敗北の道を歩むのか!?(Diamond)

・エンドユーザーの利便性が上がると同時に、自動車メーカーは自社ブランドとして構築した車内空間を壊される。そして、アプリを介した各種サービス等の「コト売り」の収益を、アップルやグーグル、さらにはアマゾン等のクラウド業者に吸い上げられてしまう。自動車メーカーにとって、車載器とスマートフォンとの連携はMUSTだが、その代償は極めて大きい。
・自動車産業にとって、アップルとグーグルはけっして「パートナー」ではない。彼らは自動車産業の収益を奪い取ろうとしている「敵」である。シリコンバレーは、自動車産業にとって「敵地」である。彼らにとって自動車産業は、「都合の良いお客さん」である。


事前の仕込みこそが、勝利の秘訣(日経BIZ)

・勝利をまず得てから戦争をする、という言葉が分かりにくいために、妙な言葉に見えてしまう。しかしその意味は、勝てる態勢や状況をまず作ってから、実際の戦闘を始めるべし、ということである。敗軍は勝利への態勢作りが不十分なまま戦闘を開始して、その戦いの中で勝機をつかもうとする。だがそのチャンスが訪れることは稀で、結局は敗れてしまう、というのである。
・戦略の本質は、「実際の戦いの前に」勝てる態勢と状況を作っておくこと、そしてそうした事前準備をした上でタイミングを見て実際の戦いを始めること、その二点にあるということになる。
・敵が自分たちの想定を超えた戦略をとってきたとき、なんとか反撃しなければならない。しかし、想定を超えているのだから、勝てる準備が整っていないことが多い。それでも、反撃しないよりは少しでも反撃した方がいい、何らかの反撃をせざるを得ない、と考えてしまう。それで、仕込みが不十分なまま行動に出てしまう。じつは、仕込みが不十分な反撃ならしない方がましなのかも知れないのに、である。


軽自動車が人気!?次世代車で沸く自動車業界の現状と展望に迫る!(経営者online)

・リーマンショック後の主要業種別の輸出数量を見ると、主力輸出産業の自動車輸出数量は大幅に低下しています。円高が修正された現在でも回復していない背景は、海外需要に海外生産で対応していますので、円安になっても日本からの輸出は増えることはありません。
・これは、他の家電産業や通信機器産業などすべての産業に言えることですが、海外生産への移行や国際競争力低下などは、円安では解消できませんので、輸出を増やすには、輸出企業を取り巻く経営環境の改善し、産業競争力を高めることです。


トヨタ化するグーグルと、グーグル化するトヨタ 好調自動車業界にも忍び寄る「電機業界のトラウマ」(Diamond)

・ クルマは“愛”という言葉をつけられる製品です。他の工業製品では、そうならないことが多いです。

 その違いは運転することが「クルマと対話すること」に近いからだと思います。だからこそ、クルマは単なる所有物でなく、オーナーと愛車という関係になり、そこに様々な物語が生まれてきます。クルマがいつまで経っても、そういう存在であるようにしていかないといけないとモリゾウは思っています。


マックだけじゃない、外食業が嵌った「低価格競争のワナ」(J-cast)

・「商品の低価格化は、生産能力をアップさせることで安く提供できる商品をつくるというのがセオリーです。それが昨今の『安いもの勝ち』のような風潮のなかで、商品を安くするために、安くつくれる材料や場所、人を探してきてつくっている手法がそもそもの間違いを生んでいます」と話し、低価格による商品提供が「限界にきている」とみている。
・コストを必要以上に落とすことのリスク、それが食べものであれば、品質が落ちれば危険度(人体へのよくない影響)が増すことのリスクを、消費者もそろそろ認識すべきです。これまではブランド力を信用してきたのでしょうが、今後はそればかりではいけないということでもあります
・企業が本気で品質を向上させようとするのであれば、まず中国での生産をやめてみる。それは販売価格の上昇を意味するが、適正な価格でモノをつくるというのはそういうことだ。


なぜITは産業成長の軸になれない?中国の田舎で日本の熟練工と同じことができる時代(BussinessJournal)

・政治家や官僚が持つ最も単純なイメージでは、デジタル情報家電の工場を地方に誘致して、輸出を行い、雇用を生み出し、地方振興と経済成長を実現するというものだ。だが、今どきこのような図は、ファンタジーにしか見えない非現実的な夢である。
・デジタル技術という言葉は、「先進性」のイメージを喚起するが、デジタル技術の本質は先進性ではなくてコピー容易性だと思われる。だからこそ2000年代、日本企業は一時デジタル情報家電ブームに沸いたけれども、あっという間に中国工場を大規模に活用する台湾系EMS(製造受託企業)と韓国サムスンに追い抜かれた。デジタル技術は、本質的に日本の成長戦略の軸にはなれないと考えられる。
・コピー容易性を本質とするデジタル技術は、新興国の工場に容易に技術移転できる。00年代の中国のように、所得が少なく字が読める労働者が大量にいる地域なら、短期間のうちに安くて高品質のIT製品を大量製造することができる。そのような工場に、日本の企業はまったく歯が立たなくなってしまった。
・技術の移転が容易でグローバリズムが進めば、熟練労働者の必要性が減ってしまう。高度経済成長期の日本企業は、すりあわせ技術を含めたアナログ技術、すなわち「暗黙知」の技術をOJT(職場での実務を通じた教育)で教え込み、その教え込んだ「暗黙知」が漏出しないように年功序列型賃金と終身雇用制で熟練労働者を囲い込んだ。デジタル技術が支配するグローバルの世界では、日本企業がそうした給料が高く終身雇用を約束してしまったシニアの労働者と「同じこと」を中国の田舎の人ができてしまう。これでは、コスト競争に勝てない。
・つまり、伝達が容易な「形式知」であるデジタル技術は、本質的にグローバリズムによる価格競争を激化させ、非正規雇用の労働者を増やし、所得格差を拡大させる。こうした負の面を本質的にもつデジタル技術、その技術を基礎にしたIT産業を、成長戦略の軸だと謳うことは難しい。


なぜスマホにかえないのか? ガラケー利用者に聞く(マイナビニュース)

・そもそもスマートフォンがなかった時代は自分も地図を印刷して持ち歩いていたし、電車の乗り換えにしてもあらかじめ調べてメモしていた。スマホを持つようになって、自分が怠惰になっただけのような気がしてきたぞ。
・山では情報に頼りすぎるのはよくありません。自分の体で感覚を覚えるのが大切なんです。
・ただ私は古本屋での偶然の出会いが好きなんですよ。電子書籍の場合はすでに存在を知っている本を探して買うわけですよね。それだと自分の知の範囲で深堀りはできるのですが、たまたま目に止まった本を手にとってパラパラとめくり、面白そうだから買うみたいな楽しみ方がしにくいのかなと。
・私はつねにネットで人とつながっていたいわけではないんです。SNSは自分と価値観の違う人とつながることに価値があると思うのですが、私は自分の価値観に引っかかってこない人とはつながる必要性を感じないのです。


なぜ、商品が高く売れなくなったのか?(日経BIZ)

・「価格を下げる=売れる」という公式ほど、確実性の高い販促手法はないと言ってもいいだろう。しかも、「安売り」には、特別な能力を一切必要としないという利点もある。
・さらに、売り手側が「高く売る」ことを避ける理由として、「頭を使う」というつらさがある。
・つまり、安易な快楽を覚えてしまった人間は、麻薬患者と同じような中毒症状を引き起こしてしまい、過度にその快楽を求める体質になってしまう。
・安く売る商品が増えれば増えるほど、プライドの持てない商品が増えていき、やがて、会社に対しても誇りが持てなくなり、従業員の質の低下に繋がっていってしまう。
・質の悪い従業員は、考えて商品を売ることをしないし、向上心もない。命じられた仕事だけをこなし、与えられた仕事しかやらない。
・安く商品を買い求めるお客さんは、価格以上のサービスを求めたがるので、質の悪いお客さんしか集まらなくなる


○平成25年度エネルギー白書(経産省
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技術者が引きこもりやすい三つのタコツボ(日経Biz)

・かつて日本の経済成長を牽引した化学分野は、1970年代になると、公害問題を引き起こして学生の人気も低下した。代わって人気が上昇したのが電気電子や情報といった分野であった。ところが、今や、化学分野が再び脚光を浴びている。むしろ、電気電子や情報系の人気が低迷している。
・タコツボから出るということは、決して専門分野を捨てるという引き算の発想ではない。むしろ新たな分野を加えていくという足し算の発想なのである。


「技術の神話」で思考停止する日本企業(日経BIZ)

・高機能化の神話は、技術の方向性の神話の例である。技術的なスペックが高度化していくことがいいことだ、技術的に高機能化を目指すことがいいことだ、という技術進化の方向性についての神話である。実は、スイスの時計産業が選択したように、素晴らしいデザインを実現できる技術、コストダウンを実現できる技術、という選択肢がある場合でも、多くの日本企業が高機能化という方向を選択してしまう。技術には、こうした神話が少なからずありそうだ。技術者たちだけが持っているのではない、ふつうの企業人にも技術信仰のようなかたちで案外広まっている、神話である。たとえば、技術の価値についての神話がある。技術が高度ならば価値がある、技術が新しいことに価値があると、なかば無意識に考えてしまうのである。


ニッポンの製造業から消えた400万人労働者の行方(日経BP)

・90年代以降、製造業は400万人以上の雇用を削減し続けており、数字の上では、この400万人は、ほぼ全員が非製造業に吸収されたという姿となっている。
・つまり、労働力の部門間移動の一部は、「1990年代以前であれば製造業に入職していたであろう労働者が、非製造業、特にサービス業に吸収される」というプロセス経て進行した。
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100万円やるから、世界を旅してこいや!(President)

・とにかく子供にこそ、「本物」を見せたり、体験させたりしてほしいってことだ。テレビやインターネットでわかった気になってちゃダメだ。子供には五感で本物を味わわせて、感性を磨いてやるべきだよ。磨けば磨くほど、勘が鋭くなって利口になる。
・利口ってのは勉強の成績の良しあしとは関係ないよ。生きていくうえでの知恵のようなものだ。俺は、大企業のお偉いさんやNASAの頭のいい人たちとも一緒に仕事をしてきたけどさ、本当に仕事ができる奴っていうのは感性が違うんだよな。
・安いもので腹を満たしてばかりいると、どうも人間的な魅力が失われてしまうように思うんだ。身も心も、100円ショップのようになっちまってさ。世の中には、いい風体の人と悪い風体の人がいて、本物を知っている人ほど風体がいい。見る目があるし、品もある。
・ふだん節約することの大切さや小遣いの使い方を教えるのと同様に、ときには、一流のサービスを受けてパーッとお金を使う経験をするといいと思うよ。


「100年の衰退」の教訓:アルゼンチンの寓話(JBPress)

真の危険は、気づかぬうちに21世紀のアルゼンチンになってしまうことだ。無頓着に着実な衰退の道へと陥ってしまうのは、難しいことではない。過激主義は、そのために絶対不可欠な要素ではない。少なくとも大きな要素ではない。カギを握るのは、制度的な弱さ、国内の保護を優先する政治家、少ない資産への漫然とした依存、そして現実と向き合うのを頑なに拒む姿勢だ。


倉山満「エセ保守、ビジネス保守をあぶり出せ」(SPA!)

・大正デモクラシーの旗手と呼ばれた吉野作造という人がいます。彼は、日本という国を愛するがゆえに、日本政府を命がけで批判してきました。(中略)吉野は、官僚が国家への忠誠を政府への忠誠へとすり替えることを徹底的に糾弾しています。
・たとえば、ネット右翼と呼ばれる人たちは自らの頭で考えず、何でも素直に受け入れてしまいます。(中略)要するに、思考が停止しているのです」


ビートたけし 視野の狭いオタクが飯のタネにされる構図解説(Postseven)

・アイドルだとかスマホだとかラーメンみたいな狭いところに自分のテリトリーを限定して、その中だけで生きていこうとしているんだよな。
・だから給料が少々下がろうが、税金が増えようが、そういうことは見ようとしないし、深く考えない。楽に稼いで、その範囲の中で自分の好きな分野だけを見て生きていこうってヤツが多いんじゃないか。なんで無理して富裕層にならなきゃいけないのか。自分の世界があればお金なんてどうでもいいと思ってるヤツばかりなんだよ。


正常性バイアス2013

電子立国、2012年の衝撃(日経BP)

・日本の電子産業貿易が辛うじて黒字を維持しているのは、電子部品の輸出が伸びてきたおかげである。
・落ち込みが激しいのは製造業の方である。日本の電子情報通信分野では、ハードウエアに関するかぎり、生産も輸出も内需も衰退が続いている。これが2013年の現状である。
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ITが人間に牙をむく(東洋経済)

・コピペで安易に装飾された内容の薄い資料がたくさん濫造されて、それがさらにコピーを生む状態です。結局、自分の考えがなくなってしまう。
・食品とか自動車などの工業製品は、厳格な法規制があるのに、ITにはそれが不足しすぎている。パチンコよりも賭博性が高いことが野放図にされたり。明らかに依存症という疾病が巻き起こされることが分かっているのに利用制限もなかったり。これは無法地帯。
・今までのテクノロジーと一番違うのは、かなり急速にあっという間に広がり、まだ広がり続けていることです。



貿易赤字の常態化は日本経済への「黄信号」(日経BP)

・日本の貿易構造が変化し、恒常的な赤字をもたらしていると考えるべきでしょう。
・われわれの気がつかないうちに進行している大きな問題がもう一つあります。家計貯蓄率の悪化が日本経済の土台を揺るがしつつあるのです。
・統計を冷静に見ていくと、知らないうちに日本の足場が浸食されているという事実に唖然とせざるをえません。


バブル、バブル、バブル(東洋経済)

・このマニアックな面白さや、一部の金融リターンが、一般的なプレーヤーや大衆の目を引くと、一気に広がりを見せる。そして、その広がりは、マニアックでないほど、専門知識がないほど、実体についての理解が乏しいほど、早く、幅広く拡大する。だから、実態に乏しいものほど、バブルになりやすく、バブルは大きく膨張するのだ。
・熱狂を覚ます有識者は、無粋で人々を不幸にするものとして、社会から排除され、メディアからも姿を消していく。


なぜ日本の家電企業はTVに固執するのか 4K、8K…需要あるの?(SankeiBiz)

・全世界を見渡せば、まだまだ需要旺盛なビジネスかもしれないが、浮き沈みの激しいIT・デジタル家電分野で、いまなおテレビを主力に位置付けている企業が勝ち抜けるはずがない。テレビは最先端の塊でも、数年もたてば売れば売るほど赤字を垂れ流す“枯れた商品”だからだ。
・極論かもしれないが、今の日本企業の独創性のなさは高給をちらつかせて技術者を引き抜き、売り上げを拡大してきたサムスン電子など韓国勢と大差ないのかもしれない。
・しかし、日本的な手法は今後通用しづらくなるだろう。デジタル技術の進展で家電製品は汎用化され、驚異的なスピードで低価格化が進むため、“マネシタ商法”では利益を上げることができないからだ。


日本企業が世界で復活する“たった一つ”の方法(Businessjournal)

・自分が本来得意な土俵がどこにあるのかに立ち戻ることが、戦略の原点なのだ。
・2013年現在、日本企業が直面する苦境とは、
 ・グローバルな競争相手の圧倒的な規模に勝てない
 ・ITを武器とするイノベーションによって自分の製品が陳腐化していく
 ・中国をはじめとする新興国に製造コストで勝てない
 ・それらの要素を組み合わせた国内の新興の競争相手に価格競争を仕掛けられる
 ・対抗するための資金調達が十分にできない


"ゆでガエル"と化した日本企業(日経BIZ)

・ではなぜ、日本企業はこのような苦境に陥ってしまったのか。それは、この十数年間、「グローバル化」と「デジタル化」によって、ものづくりをめぐる環境が大きく変化したにもかかわらず、日本企業がその現実を直視せず、きちんと対処してこなかったからにほかならない。
・部品やモジュールを独自設計し、現場で調整を重ねながら独自に高品質の製品をつくり上げていく「アナログものづくり」の時代は、経験豊かな技術者を抱える日本企業の独壇場だった。しかし、デジタルものづくりの時代になると、「製品のモジュール化(個々の部品ではなく、標準化された部品群の組み合わせで開発や製造を考える発想)」が進み、業界の先駆者ならずとも、どの国のどのメーカーでも、従来に比べれば容易にハイテク製品をつくることができるようになった。
・デジタル化が進んだ世界にあっても、「自分たちがつくった技術は絶対にマネができない」「品質の高いものをつくれば必ず売れる」と思い込んでいる技術者。決断を先送りし続けた挙げ句、立ち行かなくなると技術者を切り捨て、みすみす技術の流出を招いている経営者。使いもしない機能であってもすべて欲しがり、完全無欠の品質を要求する消費者――。こうした経営者、技術者、消費者それぞれの傲慢が、日本のものづくりからスピードや柔軟性を奪い、国内で流通する製品は軒並み、過剰機能、過剰品質、高コスト構造という特異な形で進化してきた。


「機械との競争」に人は完敗している(nikkeiBP)

・イノベーションが進み生産性が向上したのに、なぜ賃金は低く、雇用は少なくなったのか。「デジタル技術の加速」のためです。
・200年前は、古い仕事が姿を消すのと同じような速さで新しい仕事が生まれました。それはここ最近、すなわち1990年代の終わりくらいまで続いてきた。
・たいていの経済学者は「生産性が上がるとすべて(の問題)を解決する」と考えてきました。だからやるべきことは生産性の向上だと思っていた。それは正しかったのです。ただし、97年までは。
・過去10~15年の間に、デジタル技術の能力拡大を我々は目にしてきたはずです。そして人々はそれに追いついていけなくなっている。
・ひとたび何かが発明されると、ほとんどコストなしでコピーができる。そしてそのコピーを即座に世界のどこへでも送り、何百万人という人が同じものを手にすることができる。高いお金をかけて工場を建設しなければならない製造業などとは全然違う。過去200年とは全く異なる影響を雇用にもたらす。


レアメタル、レアアース問題にはウソが多すぎる(東洋経済)

・今のままなら結局、日本はさらに空洞化現象が進み、独立国家としての産業構造が維持できなくなる。わかってはいるがこの危機感を日本の産業界はあえて無視しているのだから、過失犯と言われても仕方がないのではなかろうか?
・レアアースマグネットを増産すれば全てのエネルギー積は減少しても、資源国の環境負荷は増大するのである。レアアース産業は環境経済がグローバルに拡大化すればするほど発展するが、皮肉なことにその資源開発が進めば進むほど、環境問題が発生するというパラドックスに悩まされる。
・一部の評論家や官僚の一部が恣意的に「日本の技術立国伝説」を喧伝しているだけである。
・しかし日本の国益を考えると、空洞化スピードが遅くなるように制限するような工夫も必要である。技術流出はいったん堤防が崩れると、なし崩し的に移転が始まり収拾がつかない状況になる可能性もあるからだ。


電気・電子産業の国際競争力を指標で見る(日経BP)

・従来、日本は加工貿易に力を注いできた。原材料を輸入し、製造・組み立てという付加価値を付けて海外に輸出する、というモデルである。図1で説明したが、1988年時点における「貿易特化係数」は、電算機類(含周辺機器)0.68>原材料製品0.11であり、完成品の値の方が大きかった。しかし、2011年になると、電算機類(含周辺機器)-0.62<原材料製品0.18となって、原材料の方が大きくなる。つまり、現在の「貿易特化係数」の数値は、従来の加工貿易モデルがもはや成立していないことを明示している。ちなみにこれらの数値が逆転した時期は、1999年から2005年ごろである。
貿易特価係数
・自動車部品業を絡めた巧みなコラボレーションと高度な生産技術を背景に、依然として強い国際競争力を維持しているようだ。

のど元過ぎて熱さ忘れる

国内電機各社の変調が明るみになってようやく,この国の行く末に対する懸念を認識する論調が出てくるようになったが,それも最近の円安でのど元過ぎればの危機にある.

NYタイムズ支局長「日本は3.11より大きな危機の必要あり」
・3.11の東日本大震災、福島原発事故でさえ日本にとって真の危機にはならなかったわけです。日本のシステムを変革するには、ある意味で3.11より大きな危機に直面する必要があるのかもしれません。

この国の国民は本当に忘れっぽいことを,外国人はよく分かっているようです.このことはこの国の貿易収支についても同じことが言えます.デジタル化により電機各社はすでに国内工場を海外に出してしまっており,政府が積極的に誘導している円安のメリットを享受できる輸出産業は自動車関連ぐらいになりつつある.川上の材料メーカとて川下が海外にシフトした周辺を中心に海外へ出てしまっている.円安によりガソリンの高騰が騒がれているが,最も懸念すべきは国内資金余力の低下と海外ハゲタカファンド比率の増加による国債の暴落になるわけです.山歩きでは道をはずしたとき,気がついたら引き返すが鉄則である.少なくとも,製造業では電機各社はその引き返せるポイントを行き過ぎてしまった訳である.国債も同じ道をたどっていないことを願うほかない.


「ガラケー再興」待望論は根強くあるものの…
・フィーチャーフォン(いわゆるガラケー)が実現していた、通信事業者を中心とする垂直統合のパラダイムこそ、通信事業者、端末メーカー、そして消費者のすべてにとって、幸せな構図だったのではないか、というものだ。
・フィーチャーフォンの「守られていた居心地のよさ」という魅力が、それを失ったことで再評価されている。
・スマートフォンの普及は、すでにフィーチャーフォンに後戻りできないところまで、大きく進んだ。

これは群馬県の小さな村に“互いを評価し合う幸福”を学べを思い起こす.しかし忘れっぽいこの国の国民はアナログ時代の貯金を食いつぶすまで自分たちの置かれている立ち位置を認めることができないまま,引き返せないところまで墜ちていくのだろう.

後悔先にたたず,後悔役にたたず,後悔後をたたず



見たくないものは見えない 見たいものが見える

巨額赤字「貿易立国」はどこへ?(NHK)

昨年初の予測が,今年早速貿易赤字の恒久化という形で現れることになりました.デジタル革命以後日本の収入が減っていく様など客観的事実に対して福島の事故調が指摘した,人は見たくないものは見えないのとおりのことを国民一人一人が続けた結果ですね.
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貿易赤字が恒久化すれば生活レベルを落とさざるを得なくなるわけです.今が良ければいいという快楽主義的な消費行動は,アリとキリギリスと重なります.今が良ければいい,というのは消費行動だけでなく経営戦略自体も右肩下がりになってから続いてきたことを述べた.右肩下がりの経済から脱出する方策として考えられた,金融至上主義とグローバル化がもたらした結果についてはようやく最近になって客観的に述べられるようになってきたが,デジタル化とグローバル化の相関などはここでもすでに述べているくらいのことであるから,経済の専門家はそれらの負の側面を予め洞察して,それらが起こらないように提言するべき仕事を,都合のいい面だけしか見られないのもまさに事故調の報告通りである.本当に経済を体で感じているのだろうか.彼らはまず自分の家の家計簿を付けることから始めた方がいいだろう.

では具体的に我々はどのような舵を切ったらいいのであろうか?最初のNHKの論説の結論にかぎらず,"新たなビジネスモデルの確立"という言葉がでてくるが,20年間産業界はそれを求め,一つとった選択肢がデジタル化だった.しかし,デジタル製品がここまで普及するようになって,オープンアーキテクチャ化やモジュール化が浸透してしまい,アナログ時代のようなニーズを思索し,設計し,工程管理するために必要だった優秀な技術者をたくさん集めて初めて作れた生産技術を先進国が放棄せざる得なくなり,この貿易赤字を生み出すことになってしまうことが明らかになった.先進国が先進国たらしめてきた工業技術を基盤に,今の地位を維持しし続けることの難しさについて失って分かるで述べたが,失うのはたやすく,引き返すポイントを失った現在,我々の祖先が営々と築き上げた現在の生活レベルは,彼らが味わったような困難の時代に引き戻されるのではないかと,満蒙開拓まで続くハワイ移民が始まった1/27に思うのであった.

後悔先にたたず,後悔役にたたず,後悔後をたたず



正常性バイアス2012

日本の家電が負け組になった本当のワケ(日経BIZ)
・アナログ全盛の時代は技術そのものが高い参入障壁となっていました。以前は世界の半分である自由主義経済圏の先進諸国が大きな市場であり、比較的高機能で高品質の製品がその市場から求められてきました。日本企業はその延長上で発展してきました。
・市場が先進諸国から新興国にシフトしていたのです。同時に技術的にもデジタル化によるB2C製品の製造への参入障壁がどんどん低くなります。

日本企業の進化論-デジタル化とグローバル化の脅威
・「デジタル製品化」の進行によって、高度なアナログ技術、メカトロニクスの擦り合せ技術や製造技術がなくても、インテルやメディアテック、クアルコムなどのキラーコンポーネントを活用することで、高度な製品を作れるようになりました。その結果、日本製造業が築いた優位性が失われました。
・重工や重機、自動車やコピー機(共にまだ今のところ)などの日本の高い競争力が残っている領域は、まだデジタル化が大きく進行していない領域といえます。

NYタイムズ支局長「日本は3.11より大きな危機の必要あり」
・3.11の東日本大震災、福島原発事故でさえ日本にとって真の危機にはならなかったわけです。日本のシステムを変革するには、ある意味で3.11より大きな危機に直面する必要があるのかもしれません。

<富士フイルム>本業崩壊、生き残りをかけた変革の12年(プレジデントオンライン)
・モノづくりが急激にデジタル化していく中、最後の橋頭堡として残るアナログ部分、そこにこそ生産技術の強みが活かせる
・そういうアナログの強さというのは絶対に残るんです。デジタル化できない部分とは何か、そこが日本のモノづくりにとって最も大切なところだと思いますね
・そうした職人技の極致ともいえるレンズの製造だけに、まだまだ日本のモノづくりの強みが残っている。
・「レンズにはたくさんの工程があり、それぞれが全然違った技術で、それらを網羅できる人はほとんどいません。レンズの場合、それだけハードルが高く、新たに参入するといっても難しいと思います」
・レンズ工場を見学し、樋口の説明を聞きながら、レンズの世界は、デジタル化の波にしぶとく生き残るスイスの高級時計に似ていると思った。日本が生き残る道がここにあるのかもしれない、と。
・自社の持つ高品質な「フィルム」技術の強みを“横展開”と“深掘り”することで、安易にデジタル化され、コモディティ化されることを防いできた。

ビートたけし 金を見せびらかす等金持ちも下品になったと指摘(SAPIO2012年11月号)
・やっぱりある意味では、アメリカの民主主義やら資本主義がこの国をおかしくしちまったんじゃないかと思うこともあるね。歴史のない国のモノマネをして、かえって国が悪くなったんだよ。
・それが資本主義万々歳の世の中になって、成金とバカにされた話が「サクセスストーリー」ともてはやされ、下品なヤツが大手を振って歩くようになる。世の中全体が下品になるのは当たり前だよね。

たけし氏 最新携帯に徹夜、ラーメンで1時間行列みっともない(SAPIO2012年11月号)
・昔はあった「品格」みたいなもんが、この国でもどんどんなくなってるからね。
・周りから「あの家、安い店に乗り換えやがった」なんていわれるのが嫌で、少々高くても近所のなじみの店で買ったわけだよ。
・やせ我慢してでも「精神までは落ちぶれない」って踏みとどまろうとしていたんだね。

「B層」グルメに群がる人(産経)
「これが私の作品です」と一端の料理人のような顔をしている素人が増えている。これはグルメだけの話ではない。社会全体にB層的価値観が蔓延し、それを資本が増幅させている。その結果、一流と三流、玄人と素人、あらゆる境界が失われてしまった。こうした社会では素人が暴走する。

グローバル化でなぜ格差は拡大するのか(JBPress)
・それがかつて起こらなかったのは、新興国の労働生産性が低かったからだ。新興国の賃金が低くてもトラブルや不良品などが多いと、労働生産性で割ったコスト(単位労働コスト)は高くなる。
・グローバリゼーションはすべての国を豊かにするが、すべての人を豊かにするわけではない。

最近流布の「三丁目の夕日症候群」批判に反論(ポストセブン)
今の人は、携帯電話やゲームといった生活を便利、快適にするものにしかお金をかけません。心を耕すことに興味を持たない“非文化大国”になってしまった。これは20世紀後半からの先進国全体の傾向といえます。その中でも日本は突出しているように感じます。

震災後のモノづくり復興、6つの条件(日経ビジネス)
・省資源(材料、部品の構造をより簡素に小さく)、省エネ(電力、石油の消費をより少なく無駄なく)の「最適な生産プロセス」を徹底的に追求することが重要です。モノのありがたみを知った今こそ、我々はモノづくりの本来の姿を見つめ直す、機会を迎えているのです。
・出来上がった製品を使う方もそうです。いまは昔のように、自分のカメラを「愛機」とは呼ばず、自動車も「愛車」ではなくなりました。これは人の琴線に触れるモノづくり、すなわち「心」を意識したモノづくりが、合理性(効率やコスト重視)という名の下に、排除されてきた結果です。世の中に無味乾燥な製品ばかりが出回り、モノと人とのつながりが薄くなってしまったのです。
・合理性、デジタル化に偏ってしまった今だからこそ、一見すると非合理的な「心」やアナログの部分を大切にすることが、日本のモノづくりを復興させるための決定打になるはずです。

世界通貨戦争、無条件降伏する日本(JBPress)
・それが日本になくなってしまうということは、とりもなおさず日本に世界最高の生産技術力が今後蓄積されていかなくなる危険性を示唆している。
・次世代の日本を支える産業をしっかり育成しないまま、日本の最後の牙城である生産技術を失えば、果たして私たちの子供の世代は何を糧に世界で勝負し外貨を稼げばいいのだろう。
・国土でも産業でも、国を守る意識の欠如がはなはだしい
・スイスは国を支える産業が超高級時計に代表される超高級消費財・生産財や金融業で、通貨高があまり影響がないかむしろ好ましい。一方、オーストラリアなどの資源国も一時資源が逼迫している状況では通貨高は苦にならないどころか好ましい面もある。

北野武が語る――「電車の中の化粧なんて、酔っぱらいの立ち小便と同じ」(産経新聞)
・今の人たちは情報を探しまくるんです。自分で追いかけるから、たどりついた情報は、たいしたことなくても、すごい情報だと思ってしまう
・それにみんな家畜のように、檻(おり)から檻へと動かされている。その構図が格差を生んでいるのに気づいていない
・今の日本って、品がいいとか悪いとか言わなくなったね。
・3回食べるのを我慢して1回にしなさい。その代わり千円のやつをゆっくり食う。服も同じ。昔の教育はそれを教えてたはずなんだけど

メイド・イン・ジャパン最終章?(Diamond)
消費者としては、「(ある程度の品質を確保しているなら)安かろう良かろう」。だが、製造業としての日本自動車/二輪車産業界としては、「シャッター工場街」への道を突き進むことになる。日本はいま、こうしたネガティブスパイラルの初期段階にいる。

メイド・イン・ジャパンの命運(NHKスペシャル)
・いま日本の製造業が直面している世界の地殻変動、それは、猛スピードで技術が陳腐化し、製品の差別化が難しく、しかも製品の寿命が超短命に陥っていることだ。
・少しでも安いモノをと考える消費者にとって、ライバルがある程度の技術力を持てば、日本製品の優位性は一気に崩れるのだ。

iPadであなたはもっと馬鹿になる(Newsweek)
・デジタル機器やウェブに振り回されて、人類は考えることをやめてしまった
・それなのに、自分がどんどんばかになっている気がしてならない。実際、平均すれば、われわれは上の世代より無知なのではないか。
・では、私たちがしていないことは? それは「考える」こと。情報を処理してはいるが、考えてはいない。2つは別物だ。

技術流出を憂うか、雇用確保を喜ぶか(日経TechON)
今、日本に開発・生産拠点を置いた製造業が継続的に発展し、雇用を生み出し続けることが非常に難しくなっている。その意味では、外国資本であっても日本に拠点を置くことは歓迎すべきことなのだが、外国メーカーによる日本メーカーの買収が増えることが、日本という国にとって最終的に喜ばしいこととなるかどうかは、かなり微妙な気がしている。

『ジパング』のかわぐちかいじが問う「戦後」(日経BP)
・戦後の日本人は、豊かさの代償に「誇り」を失ったのだと思いますね。「武士は食わねど高楊枝」という言葉があるじゃないですか。食わなくても、誇りを持って理念を曲げないという。

金融立国なんてあり得ません(日経TechON)
・ある程度の大きさの国になると,ものを造っていかないと国民を養えないし,生活も維持できません。それなのに,根本的に間違った幻想がある。「自国の製造業がなくなっても誰かが造ったものを買えばいい」「金融業が柱になって日本経済を支える」などです。金融だけで食っていけるなんてことを真剣に信じている人がいます。人間が物質的な存在である限り,そんなことはあり得ませんよ。

だんだん大変なことになってきたデジカメ・データの長期保存(日経TechON)
なんでもデジタル化をすれば良いという考え方は,デジタル技術屋の奢りなのではないだろうか。アナログの方が場合によっては長期保存に適している可能性も高い,という事実を謙虚に反省すべきである。

庶民の味方か社会の破壊者か? ユニクロが招くデフレスパイラル"負"の連鎖(サイゾー)
・ユニクロ型のビジネスモデルが引き起こした安値買い現象、およびユニクロ型戦略を模倣する企業がたくさん現れると、非常に不合理な状況を経済全体にもたらすということが言いたいのです。
 本来実現できないはずの価格水準を実現するために、どれぐらい人件費を安く押さえているのか。賃金が下がる、あるいは職そのものがなくなると、彼らはものが買えなくなるから、企業はものの値段を下げざるを得ない。そのためにさらに賃金が下げられる。言ってみれば、労働者が血を出しながら生産を伸ばしている出血景気なんです
・“そして誰もいなくなった”ということになるでしょうね。ものが買えない、生活できない。そうなったら、企業も全滅ですから、極端にいえば、みんな死に絶える。

17年前の予言(日経TechON)
 「新規性」こそが価値というモノや情報は,時間がたつことで陳腐化する。買っても買っても次々に陳腐化し,ゴミになっていく。(中略)情報化時代の次にくる時代を「脱情報化の時代」と呼ぶならば,この時代は「新規性」の反対,「継続性」こそが重要になるのではないか――

技術者の誇り(日経TechON)
愛着には時間で目減りしにくい、いや逆に時間とともにむしろ価値が増すという嬉しい性質があります。

2012年を振り返って

2012年も終わろうとしています.年初の予想通り,日本の先進国としての立場がますます失われていった一年となったにもかかわらず,多くの国民一人一人は過去の貯金でいまだゆでガエルに陥ったまま将来のためでなく,今さえ良ければいいと言う行動を続けた一年でした.12/26の日経新聞では”1人当たりGDP、2年連続最高に 昨年ドル換算、世界14位維持 ”の記事がありましたが,これは記事でも書かれているよう円高のおかげで,購買力で見てみるとリーマンショック以降順位を下げているのは,イタリア,ギリシャ,スペイン,そして日本と金融危機の国の仲間入りをしている.これが占う将来は誰もが分かるのではないだろうか.

日本の家電が負け組になった本当のワケ(日経BIZ)

・アナログ全盛の時代は技術そのものが高い参入障壁となっていました。以前は世界の半分である自由主義経済圏の先進諸国が大きな市場であり、比較的高機能で高品質の製品がその市場から求められてきました。日本企業はその延長上で発展してきました。
・市場が先進諸国から新興国にシフトしていたのです。同時に技術的にもデジタル化によるB2C製品の製造への参入障壁がどんどん低くなります。
・そのような彼らに追いつき、再び凌駕するには、彼らがまだまだ十分に展開できていない、単なるアイデア商品を超えた新しい製品・サービスの開発、それも文化開発に繋がる領域において強力にかつ迅速に行うことが必要になってくると考えています。そしてまだ日本企業や日本社会にはそれだけの厚みが残っていると思っています。それが残っている今がラストチャンスかもしれません。


”今がラストチャンス”とは究極の工業製品で書いたのとほぼ同じ表現で危機感を共有する人がいることに安心します.

昨年同様,今年も鉄分摂取をしてしまいました.そんな写真を見て今年を振り返ってみます.
○SL編
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○鉄道と人の関わり
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家電メーカに続く産業

<富士フイルム>本業崩壊、生き残りをかけた変革の12年(プレジデントオンライン)より

・モノづくりが急激にデジタル化していく中、最後の橋頭堡として残るアナログ部分、そこにこそ生産技術の強みが活かせる
・そういうアナログの強さというのは絶対に残るんです。デジタル化できない部分とは何か、そこが日本のモノづくりにとって最も大切なところだと思いますね
・そうした職人技の極致ともいえるレンズの製造だけに、まだまだ日本のモノづくりの強みが残っている。
・「レンズにはたくさんの工程があり、それぞれが全然違った技術で、それらを網羅できる人はほとんどいません。レンズの場合、それだけハードルが高く、新たに参入するといっても難しいと思います」
・レンズ工場を見学し、樋口の説明を聞きながら、レンズの世界は、デジタル化の波にしぶとく生き残るスイスの高級時計に似ていると思った。日本が生き残る道がここにあるのかもしれない、と。
・自社の持つ高品質な「フィルム」技術の強みを“横展開”と“深掘り”することで、安易にデジタル化され、コモディティ化されることを防いできた。

このように,富士フイルムが自社のコア技術とするゼラチンをベースに横展開を図ったのに対し,Kodakは写真産業の延長にある映像の深掘りを選択した.ところがKodakの破産が報じられたとき,日本のメディアは国内でKodakデジカメシェアが小さいが故にデジタル化に乗り遅れた巨人Kodak(たとえばhttp://www.asahi.com/business/update/0119/TKY201201190329.html),のような報道が多かった.しかしフジの関係者も述べているように,Kodakの凋落はデジタル化による生産技術のコモディティー化に対して無頓着だったことの方が原因と思われる.なぜなら,むしろデジタル化に対してはKodakの方がフジより積極的で,実際91年にはNikonF3に130万画素のデジタルバックをコダックプロフェッショナルデジタルカメラシステムとして公表(写真工業50.1,1992)しているし,それ以前からフィルムスキャナーの展開や92年のフォトCDや2000年代以降は有機ELディスプレーや撮像素子のように撮影以後のデジタル化や映像へのアプローチのように撮影以後のデジタル化へのアプローチを先進的に展開してきた.
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ではなぜKodakも日本の家電メーカが陥ったのと同じ道を歩んだのであろうか?家電メーカのように川下メーカはデジタル化で生産技術がコモディティー化したため,先進国の産業としての立場を失ってきたわけであるが,川上のフィルムメーカであるKodakの場合は,本業であるフィルムの延長にある映像をキーワードとするデジカメや有機ELに代表されるその周辺部材,撮影以後へのデジタルアプローチに積極的に取り組みすぎ,(Kodak銘柄の中国などにフィルムの生産を移管した激安フィルムやデジカメが山積みされているのをキタムラなどで目にするように)川上メーカが保守すべきだった分野での生産技術をおろそかにしたのが原因,とする見方はできないだろうか?生産技術を不要とするデジタル製品はCRTから液晶に移ったことで途上国の製品との差が小さくなったことが示すように工業製品としては究極の技術であるが,世の中に多いデジタル化に乗り遅れるな,の発想は今後も先進国が先進国たらしめてきた製造業が第2のKodakを生み続けることになるのではないかと危惧される.すでに述べたように,フィルム産業というのはフィルムを買って現像するということで回り続けるインフラと雇用を生み出すという先進国になるための見本のような産業であったが,これを自ら後進国のレベルに落ちていく消費行動を国民一人一人がして第2のKodakを生む相乗効果を高めている.

後悔先にたたず,後悔役にたたず,後悔後をたたず



夏から秋にかけての風景

今年もお盆の時期は天気が安定しなかったため,縦走と呼べるような山行は行きませんでしたが,日帰りから2泊程度のトレッキングでの風景を切り取ってきました.

○磐梯山周辺
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○赤岳
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○唐松岳
初冠雪の後でした.
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○草津白根山
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○苗場山
全体的に紅葉が遅めだったのですが,山頂付近のナナカマドは例年並みだったようです.
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一眼”レフ”がデジタル化しても国内メーカで占めてこられた理由

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iPhone、ギャラクシー vs 日本カメラ
アップル、サムスンがぶち壊す業界構造
(Diamond)で下記のようなコメントがあります.

・カメラは日本製造業の“最後の砦”と言っていいかもしれません。
・日本のブランドが世界シェア上位を獲得できる分野は、年々減っています。液晶テレビ、半導体、スマートフォン……。本来なら、モノ作り大国ニッポンが、得意とすべき分野で惨敗を続け、アップルやサムスンの存在感は強まるばかりです。
・フィルムカメラではキャノン,ニコンの牙城を崩せないが,デジタル時代になれば競争環境が変わる.アナログ部分こそ製造困難だった.
・技術ではなく価格だけが勝負を決する分野では,物量と広告宣伝を投入する海外勢が強い.家電や液晶パネルはまさしく,その構図で日本は完敗してしまった.家電の二の舞必死,スマホが破壊する日本のカメラ市場.
・"最近の写真がない",デジカメが急速に普及した2000年以降,写真をプリントして楽しむ人が激減したからだ.


デジタル一眼レフがフィルムの部分を置き換えることで自己主張の場がほしい,今を楽しくするためにほしいモノを金で買って飽きれば捨てればいい安ければいいユーザをターゲットにして,他の家電製品がデジタル化でたどった道と全く同じことが起こしてきたことは2006年にすでに予測した通りとなった.またこの中で,引用の写真文化と言う観点でも予測していた.しかしカメラがデジタル化するならデジタルだから出来ることとして連写男で技術的可能性も述べた.例えば多くの一般ユーザが使うフィルム時代の"バカチョン"カメラはレンジファインダーという構造上ピントや露出があっている場所が分からないため,同時プリントに出すと無駄なコマがプリントされて帰ってくると言うことが一つの不満点だった.デジカメ時代の"バカチョン"カメラは見ながら撮影できるようになったためこのようなコマが発生する確率が大幅に減ったり,パトローネの装着スペースが不要になったため大幅に小型化できるようになった.一方デジタル一眼レフについては,フィルム時代と変わった点がほとんどない.それどころかデジタル製品のメリットである補正や高集積化による小型化とは逆のCMOSの大型化を礼賛する風潮すらある.産業文化については,引用でも日本産業の砦として触れている自動車産業も同じであることもモーターショーで予測している.別の見方をすればそれを無視してデジタルデジタル言っているユーザは売国行動を推進しているだけある.一眼レフカメラが他のデジタル家電製品ともっとも異なるのは,引用にも書かれているレフレックスというアナログ機構が残ることのほか,レンズシステムのマウントというデジタル製品ではオープン化されてしかるべき機構が残っていることである.なぜオープン化されずに残ったかと言えば,カメラ(一眼レフ)産業がもともと産業規模として大きすぎず小さすぎずだったことが一種参入障壁となっていたことである.レンズシステムは一本一本は本体より出荷台数が少ないのに,それをシステムとしてそろえないと訴求点が低下するというジレンマ要素を持っている.つまりマウントがオープン化されればカメラ本体だけを揃えればすむのである.ミラーレスについてはカメラが真にデジタル化する上で進むべき方向性であることは諸行無常の響き有りでも予測したとおりである.しかしデジタルになって階調表現が乏しくなり,液晶モニタで見る分には十分でも,印刷を最終仕上げにした場合に20年前のフィルム時代の写真集にも劣るのは正常な目の持ち主なら気づいているはずである.

カメラがデジタル化することで,産業的凋落のほか,インフラの凋落も懸念される.デジタル的セルフサービス化による自分の住む町でフィルムの現像が依頼できたというような先進国になることで営々と築き上げたインフラと,フィルムを買って現像するということで回り続ける雇用を手放そうとしている.先進国にならなければ作ることの出来なかった品質や安全といった工業製品やインフラや雇用といった生活レベルを,賃金を含め後進国のレベルに自ら落ちていこうとするコスト重視なデジタル化がもたらしていることにまで発想が至らない一人一人貧困のグローバル化の犠牲者になっていくのだろう.