写真の撮れなかった’09北アルプス縦走
ホントにここ数年,もしかしたら10年くらいかも知れない,夏の天気が安定しないように思う.学生時代夏山では晴れ男と自信を持って言ってもいいくらいだった.10日くらいの入山でも一日しか停滞日を使わなかったことすらあった.93年の天候不順のあとは97年に北アルプスに行く予定をこの年も今年のように北陸東北の梅雨明けがうまくいかなくて南アルプスに直前変更して梅雨前線を逃れるという裏技を使ったこともあったが...ところが2002年以降はほぼ毎年夏の天気がおかしい.実際,ここ数年渇水というのを経験していないことを思い出す(自民党政権によるダム建設の効果が発揮してきたこともあるかも知れないがw).昨年は例のゲリラ豪雨です.これはまぁ,中共のオリンピック国威発揚あたりと相関がありそうな気がしますがw
で,今年は8日より蓮華温泉より入山し,大池,小蓮華,雪倉岳,朝日岳経由で蓮華温泉に下山の循環コースの予定でした.8日5時起きし,5時発表の天気図を確認.気圧の谷がちょうど北陸あたりにあってすっきり晴れそうな気配はないものの,あわよくば数日後晴れ間も見えるのでないかとの期待のもと家を7時出発.実際登山口の平岩周辺では青空を見ることができていました.のに,蓮華温泉に到着するころには山は雲に覆われました.まぁこの辺は予想内でしたので予定通り出発しました.ほぼコースタイムで大池到着.ここは2年前にも使わせてもらっています.この時は栂池から入山したのですが,この時も天気が良くなくて入山日を3日遅らせての入山,それでも4日目には回復しそうな天気図になってきたので3日目に入山し実際その後はずっと晴れ続けた経緯があります.社会人になった今は雨が予想されるときは撤収に時間がかかるので天幕にはせず小屋泊まりにします.今回もそれにあやかって,小屋泊まりにしました.
翌9日朝,朝小屋の窓から虹が見えました.でもまさに朝光りでした.朝食が始まるころにはガスで覆われました.小屋に掲示の天気図も昨日と余り変わらないものでした.6時に出発し小蓮華岳に向かいます.途中子連れライチョウと出会しました.

まぁ,ライチョウが出てくると言うことは,雨な訳でこのあと三国境あたりで雨に降られました.雪倉の避難小屋でちょうど雨はやんでいたのでここで昼にします.小屋の中は便所併設のため臭いますw

その後も朝日小屋まで何度となく降られました.小屋直前の沢は水量も豊富で顔を洗うにものどを潤すにも最高の冷たさでした.朝日小屋で聞いた話では,今年は天気とトムラウシの事件も相まって入山者数が例年の60%程度とのことでした.おかげで布団に一人で寝ることができました(盆の山小屋は一つの布団に互い違いになって寝させられることもあるという.それがいやで社会人になっても天幕にする).ところがしばらくして驚愕の事実を知ります.四国沖に台風9号発生!!! 終わりました.すでに大陸に8号が行っていますので,数日後に低気圧として襲ってきます.てことは9号が去っても台風一過の晴天にはならないわけで,ここで停滞しても仕方ないことになります.山は高気圧に完全に覆われていない限り写真日和の晴れ間は期待できません.下界が曇りなら山は雨と思った方がいいわけです.ただここの小屋はきれいでご飯もおいしく,今回の縦走は単にピークハントにしかならないので,再来した折には又利用したいと思いました.
で3日目の10日,朝から大雨でした.本当は車のある蓮華側に下山したいところですが,小屋の女将さんの話で蓮華に降りるより北又に下りた方がいいというので素直に先達の意見に従います.下山開始後すぐ,同行者の言葉を借りれば日本のマチピチュが広がります.

この写真を見たとき,デジカメのすごさを実感しました.あの雨天がせいぜい高曇りのように変換されちゃうんですから.写真=真実を写す道具ではないなと.フィルム時代,現像所のオペレータは露出のアンダーオーバを除けば色調まではいじりませんでした.ところが,デジカメになってDIGICやらのフォトショップは勝手にここまで風景を変換してくれるわけです.だから,輸出先によって国民の好みが変わるので調子のいじり方を変える必要があるのです.それを今回実体験できました.こりゃ素人には受けるわけだなとw なわけで,雨続きの今回はデジカメで撮った”記録”だけです.フィルムの”写真”は撮らずじまいでした.
この先登山道は川のようになっていました.天気が良ければここからは富山平野から続く富山湾の水平線が望めたのだろう.

まさに敗残兵の如き姿で北又小屋に昼前に到着,中界に帰ってきました.他の下山者と揃って下りてきているので,タクシーに同乗させてもらい下界へ戻りました.仕方ないので,このあとは車を回収すべくのてっちゃん旅行と温泉巡りでした.
(温泉の部)

(てっちゃんの部)



で,今年は8日より蓮華温泉より入山し,大池,小蓮華,雪倉岳,朝日岳経由で蓮華温泉に下山の循環コースの予定でした.8日5時起きし,5時発表の天気図を確認.気圧の谷がちょうど北陸あたりにあってすっきり晴れそうな気配はないものの,あわよくば数日後晴れ間も見えるのでないかとの期待のもと家を7時出発.実際登山口の平岩周辺では青空を見ることができていました.のに,蓮華温泉に到着するころには山は雲に覆われました.まぁこの辺は予想内でしたので予定通り出発しました.ほぼコースタイムで大池到着.ここは2年前にも使わせてもらっています.この時は栂池から入山したのですが,この時も天気が良くなくて入山日を3日遅らせての入山,それでも4日目には回復しそうな天気図になってきたので3日目に入山し実際その後はずっと晴れ続けた経緯があります.社会人になった今は雨が予想されるときは撤収に時間がかかるので天幕にはせず小屋泊まりにします.今回もそれにあやかって,小屋泊まりにしました.
翌9日朝,朝小屋の窓から虹が見えました.でもまさに朝光りでした.朝食が始まるころにはガスで覆われました.小屋に掲示の天気図も昨日と余り変わらないものでした.6時に出発し小蓮華岳に向かいます.途中子連れライチョウと出会しました.

まぁ,ライチョウが出てくると言うことは,雨な訳でこのあと三国境あたりで雨に降られました.雪倉の避難小屋でちょうど雨はやんでいたのでここで昼にします.小屋の中は便所併設のため臭いますw

その後も朝日小屋まで何度となく降られました.小屋直前の沢は水量も豊富で顔を洗うにものどを潤すにも最高の冷たさでした.朝日小屋で聞いた話では,今年は天気とトムラウシの事件も相まって入山者数が例年の60%程度とのことでした.おかげで布団に一人で寝ることができました(盆の山小屋は一つの布団に互い違いになって寝させられることもあるという.それがいやで社会人になっても天幕にする).ところがしばらくして驚愕の事実を知ります.四国沖に台風9号発生!!! 終わりました.すでに大陸に8号が行っていますので,数日後に低気圧として襲ってきます.てことは9号が去っても台風一過の晴天にはならないわけで,ここで停滞しても仕方ないことになります.山は高気圧に完全に覆われていない限り写真日和の晴れ間は期待できません.下界が曇りなら山は雨と思った方がいいわけです.ただここの小屋はきれいでご飯もおいしく,今回の縦走は単にピークハントにしかならないので,再来した折には又利用したいと思いました.
で3日目の10日,朝から大雨でした.本当は車のある蓮華側に下山したいところですが,小屋の女将さんの話で蓮華に降りるより北又に下りた方がいいというので素直に先達の意見に従います.下山開始後すぐ,同行者の言葉を借りれば日本のマチピチュが広がります.

この写真を見たとき,デジカメのすごさを実感しました.あの雨天がせいぜい高曇りのように変換されちゃうんですから.写真=真実を写す道具ではないなと.フィルム時代,現像所のオペレータは露出のアンダーオーバを除けば色調まではいじりませんでした.ところが,デジカメになってDIGICやらのフォトショップは勝手にここまで風景を変換してくれるわけです.だから,輸出先によって国民の好みが変わるので調子のいじり方を変える必要があるのです.それを今回実体験できました.こりゃ素人には受けるわけだなとw なわけで,雨続きの今回はデジカメで撮った”記録”だけです.フィルムの”写真”は撮らずじまいでした.
この先登山道は川のようになっていました.天気が良ければここからは富山平野から続く富山湾の水平線が望めたのだろう.

まさに敗残兵の如き姿で北又小屋に昼前に到着,中界に帰ってきました.他の下山者と揃って下りてきているので,タクシーに同乗させてもらい下界へ戻りました.仕方ないので,このあとは車を回収すべくのてっちゃん旅行と温泉巡りでした.
(温泉の部)


(てっちゃんの部)


